安定で安心なCAD/CAM冠のための高強度歯科用コンポジットレジンの構築
Project/Area Number |
21K03780
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
|
Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
西川 出 大阪工業大学, 工学部, 教授 (90189267)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 英和 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90175430)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | コンポジットレジン / 疲労 / 摩耗特性 / フィラー粒径 / 疲労強度 / フィラー / 粒径 / pH / 歯科修復材料 / アルミナフィラー / デジタル画像相関法 |
Outline of Research at the Start |
歯科理工の分野では新しい材料開発もいくらかなされてはいるが、材料の微視構造にまで遡って機械的性質の仕組み考察し、それに基づいて材料設計することはなされていない。本研究では微視構造を正確に捉える画像相関法デジタル画像相関法による測定技術を構築し、これを用いて実際に使用に耐えるコンポジットレジンが何であるかの検討にまで発展させる。また強度確保の点から新しい強化メカニズムの解明を行う。従来型シリカフィラーに加えて形状を成業したクラスターフィラーの検討、さらには強度やレジンーフィラー界面特性を制御したハイブリッド型コンポジットレジンについて検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
疲労強度や摩耗特性に優れたコンポジットレジンの開発に向かって、フィラー粒径とフィラー充填率に着目し、種々の特性調査試験を行った。配合するフィラー粒径は0.7μm、2.1μm、3.5μm、10μm、50μmであるが、10μm以下のナノフィラー、ミクロフィラーを添加剤としながら、50μmの比較的大きなフィラーが軸となるような配合を考案した。これによりフィラー充填率の向上を図ることができた。具体的に達成できた最高充填率は85%である。充填率として、85%、80%、70%、60%のワイドレンジでの特性評価実験を行った。その結果、フィラー充填率が大きいものほど疲労特性は向上したが、ある程度高い70%や80%の充填率となった時に疲労強度はピークとなり、それ以上充填率を上げると逆に強度低下する現象を確認した。すなわち、フィラー充填率には適正値があることが判明した。フィラー粒径の配合割合についても50μmのマクロフィラーの配合割合が60%以上でないと、よい疲労特性が得られないことも明らかとなった。一方、摩耗特性に関してもマクロフィラー割合の増加とともに特性が向上することが確認できた。さらに摩耗特性に及ぼす熱劣化の影響についても調査した。その結果、熱劣化の影響もマクロフィラーの配合割合が多いものほど、その影響を受けにくいことが分かった。コンポジットレジンにおける疲労強度特性、摩耗特性の双方に対してマクロフィラーの果たす役割が大きいことが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
耐摩耗性、耐疲労特性に優れたコンポジットレジンの開発に向かって、基礎データを順調に撮り続けられていると判断している
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は2022年度に得られた成果をもとに、さらに効果的な配合割合の探索を行うとともに、実際の臨床応用を見据えて、コンポジットレジンの接着特性の向上にも調査範囲を広げる。さらにはガラス繊維強化レジンの開発にも着手し、さらなる高強度コンポジットレジンの開発・探求に向かう予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)