短パルスレーザ照射によるアブレーション加工を利用したレーザ研磨技術の提案
Project/Area Number |
21K03834
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
糸魚川 文広 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20252306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 覚 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90637406)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | フェムト秒レーザ / ナノ秒レーザ / アブレーション加工 / ダイヤモンド工具 / 表面改質 / 短パルスレーザ加工 / 切削 / トライボロジー / 機械加工 / レーザ加工 / 微細加工 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,超短パルスレーザ(フェムト秒レーザ)照射によるアブレーション加工を利用した新しい表面研磨技術を提案し,その有効性を検証する.具体的には,ダメージレス表面創製(仕上げ面にクラックや欠陥などの機械的ダメージ層を生じさせない表面創製)と高エネルギー照射による表面改質を同一プロセスで実施できる研磨システムを開発して,従来の表面研磨技術と異なる新たな機能性表面創製技術を提案する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,超短パルスレーザ(フェムト秒レーザ)照射によるアブレーション加工を利用した新しい表面研磨技術を提案し,その有効性を検証することである.上記の目的を達成するために2022年度では,CVDダイヤモンド工具などへの短パルスレーザ照射(フェムト秒レーザやナノ秒レーザ)により工具刃先の鋭利性が向上することとともにラマン分光計測などによりダイヤモンドの結晶性が向上し,それが耐摩耗性の向上に有効であることを明らかにした.今年度は,被加工材(CVDダイヤモンド工具)の粒子密度分布が刃先成形性に及ぼす影響を調査した.単層膜および多層膜CVDダイヤモンドでは刃先成形性に差が生じており,粒子境界での局所的なエネルギー吸収などが刃先成形性の悪化に影響することを明らかにした.また,膜内の粒子径分布の有無は,刃先面における粗さ分布の発生原因になることが明らかとなった.加えて2022年度では,昨年度明らかになった加工機の機械的な振動に対して,レーザ光学系の再設計およびレーザ加工機の再設計を行った.改良したレーザ加工機はすでに完成済みであり,次年度においては改良後のレーザ加工機を用いて同システムの精度を検証する予定である.加えて,これまで経験に決定していた加工条件(レーザ重なり率やレーザ送り量,レーザ照射角度,レーザ強度など)の最適値を予測可能な加工モデルの構築を引き続き実施する.また,加工できる刃先切れ刃領域の拡大は本技術の産業応用に向けて重要な課題であり,引き続き検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実切削加工で要求されるレベルでの刃先精度および表面性状を本研究手法で実現加工であることが明らかになった.今後の課題は,より広い範囲での切れ刃形成技術の確立,曲面切れ刃への応用,加工条件の最適化手法の確立などである.昨年度課題となっていた加工機の振動抑制に対して光学系の再設計と実験装置の改良は完了済みである.以上を踏まえて,本研究はおおむね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は,レーザ加工機の改良(高剛性化による振動低減)の検証および引き続き最適加工条件探索のためのプロトコル開発を行う予定である.加えて,本研究室で開発したレーザ研磨技術で成型した工具を用いた切削実験を行い,同工具の切れ味や耐摩耗性について評価する予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)