xR System for Minimal Removal and Maximum Preservation in Robot-Assisted Partial Nephrectomy
Project/Area Number |
21K03967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
小枝 正直 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (10411232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
登尾 啓史 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (10198616)
大西 克彦 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (20359855)
小川 修 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (90260611)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 手術支援システム / xR / ビジュアルオドメトリ / 手術シミュレータ / 熱変性 / ロボット支援下腎部分切除 / 拡張現実感 |
Outline of Research at the Start |
ロボット支援下腎部分切除では腫瘍を漏らさず除去し正常組織を最大限に残存させることが重要であるが,現状,切除ラインの決定や電気メスの扱いは医師の経験と勘に依存している.そこでビジュアルオドメトリ技術と拡張現実感技術を応用し,医師の手を煩わせない,医師が本当に必要としている汎用xR手術支援システムを医師と密に連携して開発する.また電気メスの熱影響を考慮した切除領域提示システム,および精度検証用シミュレーションシステムも並行して開発する.これにより正常組織の残存率向上,術後回復の促進,患者の QOL 向上,さらには国の医療費削減が期待できる.
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Outline of Annual Research Achievements |
2016年4月から,ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術 (Robot Assisted Laparoscopic Partial Nephrectomy: RALPN) が保険適用となり,RALPNが急増した.RALPNに主に使用される手術支援ロボットda Vinciでは,ステレオ内視鏡と6自由度鉗子が利用可能ではあるが,狭い視野での細かい作業となり,個人差はあるが一般的に,対象臓器までの到達,腎動脈の特定,腫瘍の発見,切除ラインの決定等の準備作業に100分程度,阻血・腫瘍切除・縫合・阻血解除に25 分程度の時間が掛かる.また良好な術後回復には,腫瘍を最少で除去し,正常組織を最大限に残存することが最良ではあるが,腫瘍の残存は再発を誘発するため,正常組織も含めて広めに切除するのが一般的である.しかし,この切除領域の決定は医師の経と験勘に依存している場合が多い. 一方,血管の塊である腎臓を通常のメスやハサミで切開すれば大量出血してしまうため,通常は電気メスを用いて止血(焼結)しつつ切開される.しかし,その特性上,臓器内部にも電流が流れて,正常組織に不必要な加熱を与えてしまうという欠点があるが,これまでに電気メスによる臓器深部への熱影響や組織損傷の範囲,熱伝導モデルの研究は皆無で未知である. そこで,ビジュアルオドメトリ (VO) 技術と拡張現実感技術を応用した,電気メスの熱影響を考慮した切除領域提示機能を有するxR 手術支援システムを開発する.また,GPUと物理シミュレーションライブラリを積極的に活用した,高いリアリティを有する手術シミュレータを開発し,xR手術支援システムの精度検証を行う. R4年度は主に,点群マッチングによる臓器位置姿勢推定,熱伝導シミュレーションによる熱拡散率推定,ブラー処理によるVOの精度向上に関する研究を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では,R4年度の目標として,1.学習済みモデルを用いた高精度VOの実現,2.GPGPU並列演算による高速VOの実現,3.切除領域の適切な提示UIの検討,実装,4.熱伝導モデルの導出,モデルに基づく切除領域決定方法を検討,を挙げていた. 1については,学習モデルを使う方法ではなく,画像処理による手法を採用し,VOの高精度化を模索,実現した.VOの位置精度検証のため,ステレオカメラと単軸ロボット,HTCのVIVE Trackerを用いたシステムを構築した.これを用いて,直線的な動作でのVOの位置推定精度,3次元的な動作でのVOの位置推定精度を計測し,提案手法による精度向上を示した. 2については,処理のボトルネックを調査したところ,GPGPUによる並列演算による高速化を実装するより,別の箇所を最適化する方が効果的であることが判明したため,そちらの対処に向けて現在,調査を進めている最中である. 3については,ICPベースの点群マッチングを実装し,ステレオ内視鏡から得られた画像から生成した腹腔内の三次元点群と,CT/MRIから生成した臓器点群のレジストレーションにより,重畳表示が可能となった.しかし切除領域の提示には未だ至っていない. 4については,3次元非定常熱伝導シミュレーションの計算方法を陽解法から陰解法に変更することで,高精度かつ広範囲のシミュレーションを実現した.また,実際の臓器の温度変化を熱電対を用いて多チャンネルで高精度に測定するシステムを構築した.これを用いてデータ収集し,得られたデータから熱拡散率の推定を行った.切除領域決定は実現できていないが,熱変性が起きる温度を設定することで,熱変性が発生した領域の特定は容易な状態にある.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画では,R5年度の目標として,1.各モジュールを統合,2.統合したシステムを用いて臨床実験,正常組織の温存率や術後回復日数など定量的なデータを取得して効果を検証,3.システム全体として総合的に評価,他院への導入,普及,を挙げていた. 1については,開発している熱伝導シミュレーションと点群マッチング,VRシステムを統合していく予定である. 2については,点群マッチングシステムの臨床実験の開始しており,データを収集していく予定である. 3については,2で得られたデータをもとに医師の判断を仰ぎ,システムの評価を行う.また他院に異動した共同研究者の病院への導入も検討中である.
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)