多目的線量体積制約に基づく動的強度変調放射線治療計画法の開発
Project/Area Number |
21K04080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21030:Measurement engineering-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
吉永 哲哉 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (40220694)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 強度変調放射線治療 / 最適化問題 / 微分方程式 / 非線形問題 / 数理工学 / 計測工学 / 医療・福祉 |
Outline of Research at the Start |
強度変調放射線治療計画の原理は評価関数の最適化問題に帰着される.先行して,全ての線量体積制約が許容とは限らない困難な問題に対する解決法の開発に成功した.このとき,設定で分離した可能な限り近づけたい条件を複数に与えると,より高精度な計画を効率的に実現できるが未解決である.最近,線量制約を未知数として問題を定式化する新しい理論の構築可能性を想起した.理論・数値解析と実用化試験を通して目的を達成させる.
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Outline of Annual Research Achievements |
強度変調放射線治療 (IMRT) 計画を実現する原理は,照射ビーム係数に関する評価関数の最適化問題に帰着される.本研究代表者は,先行研究において,線量体積制約および平均線量制約を満たす状況を表す acceptable の概念をこの分野で新しく導入し,すべての線量制約が acceptable とは限らない精度の高い治療計画が要求される困難な問題に対し,必ず満たすべき制約条件と可能な限り制約に近づけたい条件に分離して最適化問題を定式化し,解決法の開発に成功した.ただし,可能な限り近づけたい条件を複数に与えると,より高精度な治療計画を効率的に実現できるが,現方法では解決できない.この困難な問題に対し,線量制約を未知数として問題を定式化する新しい理論の構築可能性を想起した.前年度において,必須の部分的線量体積制約を満足させると同時に優先度が相対的に低い残りの線量制約に係る複数の評価関数を最小化させる問題設定に対し,線量制約を未知数とした最適化問題を微分方程式系の初期値問題に帰着させる理論を構成した. 令和4年度は,まず,提案法の演算を高速化させるため微分方程式系の数値離散による反復法を開発した.当初予想していた MLEM 型だけでなく,冪指数パラメータを導入した PDEM 型,および MART 型の反復アルゴリズムを導出することに成功した (名称は,逐次 CT 画像再構成法の原理とのアナロジーから呼称した).さらに,各提案アルゴリズムに対応した微分方程式系にみられる解が正値を保ち,理想的な解との距離が反復により単調減少する性質を理論的に証明した.次に,提案原理を3次元画像へ対応させるプログラム開発に着手し,部分的に作成できたことで完成への目処がついた.達成により,既存の IMRT 設備においてもソフトウェアの導入だけで高品質・高精度の IMRT 計画結果を高速に得ることが可能となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発した反復法は臨床現場での実用に供する高速性を持つことが確認できた.当初予想していた MLEM 型だけでなく,PDEM 型と MART 型の反復アルゴリズムを導出することに成功した.さらに,各提案アルゴリズムに対応した微分方程式系にみられる解が正値を保ち,理想的な解との距離が反復により単調減少する性質を理論的に証明した.次に,提案原理を3次元画像へ対応させるプログラム開発に着手し,部分的に作成できたことで完成への目処がついた.以上,研究計画通りの結果が得られたことに加えて,複数のアルゴリズムを提案でき,性能を高める成果が得られたことから自己評価を判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画に沿って研究を推進する.具体的には,まず,開発した原理に基づくプログラムを完成させる.次に,臨床設定を想定した数値実験を行う.IMRT 計画法を内外の研究者や医療関係者に報告し,評価関数の収束性,線量分布図,線量体積ヒストグラムに基づき性能を評価する.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)