Project/Area Number |
21K04119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
軸屋 一郎 金沢大学, フロンティア工学系, 准教授 (90345918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木野 勝 京都大学, 理学研究科, 助教 (40377932)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 制御工学 / 能動光学 / 天体望遠鏡 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではせいめい望遠鏡開発に付随する制御工学的な技術課題の解決を目的として、分割主鏡制御則の制御試験と性能評価を行う。分割主鏡制御とは、分割主鏡の面外方向の相対距離を多点計測し、それらを統合することにより分割主鏡を理想鏡面形状に保つ問題である。現在に至るまでにテストベッドでの制御試験と実験結果の解析を経て、せいめい望遠鏡の実機に対する集中制御則を提案し、実機実装し、実運用に至っている。分割主鏡方式は世界的に見ても極めて稀な事例であり、実機試験の結果が公表された事例は知られていない。本研究では制御試験結果の世界初公開を目指す。また、将来的な望遠鏡の大型化を目指して分割主鏡制御則を拡張する。
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Outline of Annual Research Achievements |
せいめい望遠鏡は東アジア最大級の光学望遠鏡であり,日本初の分割主鏡式天体望遠鏡である.軽量架台の開発,超精密な鏡面加工,分割主鏡制御など様々な新規技術開発を要するが,申請者は特に分割主鏡制御の開発を行なっている.先行研究では分割主鏡制御の概念設計を行い,集中制御則と分散制御則の提案とシミュレーション検討を行い,集中制御則に関してはせいめい望遠鏡の実機への実機実装に至っている.本研究では先行研究を引き継ぎ分割主鏡式の検討と改善を目標としている.本年度は分散制御則のゲイン選定を検討した.分割主鏡制御系は57入力72出力からなる多入力多出力系である.仮想固定面を定めるために三自由度を固定するので,状態から出力への作用行列は72行54列となる.集中制御則では作用行列の左疑似逆行列を計算するので出力フィードバックゲインは54行72列の密行列となる.分散制御則では出力フィードバックゲインとして54行72列の疎行列を用いる.Structure of Distributed Control System in Seimei Telescopeの論文では特殊な近傍の選び方のもとで分散制御による集中制御の近似を最適化問題に落とし込んだ.引き続き,近傍の選び方を緩和して組合せ最適化問題に帰着した.各分割鏡に隣接するセンサを3個だけ使用すると限定して,近傍の選び方をリスト化し,網羅的に調査した.標準的には18枚の分割鏡に対して3個を使用すると,合計54個になる.網羅的に調査したところ,センサが重複して54個未満となる場合が存在する.直感的には可観測性が失われて安定化すら不可と思われるが,実際には安定化可能であるという予想外の結果が得られた.コスト低減と耐故障性の観点から意義のある結果が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分散制御則を一般化して組合せ最適化問題に帰着し,コスト低減と耐故障性の観点から意義のある結果が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
分散制御則の制御実験を実施し,過渡応答と定常応答の両方に対して制御性能を実施する.
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