自己組織化マップを用いた前線系気象場と台風系気象場の分類と防災情報提供への応用
Project/Area Number |
21K04275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
朝位 孝二 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (70202570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 浩司 九州大学, 工学研究院, 助教 (20264070)
白水 元 東海大学, 建築都市学部, 特任助教 (60808210)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 自己組織化マップ / 豪雨災害 / 前線系豪雨 / 台風系豪雨 / JRA55 / 前線性豪雨 / 山口県豪雨災害 / 診断システム / 台風 / 予測気象場 / 気象場分類 / 防災情報 |
Outline of Research at the Start |
豪雨や台風接近時に迅速な避難を住民に促すには危機感を喚起する防災情報の提供の工夫が重要である.危機感を喚起する有効な方法の一つとして,現在迫っているハザードが過去に災害を引き起こしたハザードと類似していることを伝えることが考えられる.このためには,過去の多数の豪雨パターンの中から,ターゲットとしている豪雨パターンに類似しているパターンを抽出する必要がある.これには自己組織化マップ(SOM)が有力である.本研究ではSOMを活用した住民避難を促進するためのシステムを開発し社会実装を行うものである.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はSOMを用いて過去の多数の気象場を分類し,気象場と豪雨の特性を明らかにすることである.さらにそれを利用してMSMやGSMなどの数値予報の結果を用いて過去の豪災害をもたらした気象場との類似性から住民に注意を促すシステムを構築することを目的とする.本研究で得られた結果を大まかに述べる. NSEP気象データセットを用いて850hpaの高度における南北風速成分と可降水量を用いて暖候期における気象場パターンデータを構築した.これらを入力データとしてSOMにより気象場分類を行った.構築したSOMで南九州の豪雨について検討したところ台風による豪雨気象場はマップ上で比較的固まって分類されたが梅雨前線による豪雨気象場はマップ上で幅広く分類された.熊本県人吉地方に水害をもたらした令和2年7月豪雨と昭和40年7月豪雨の日時に対するマップ上の挙動を比較すると,両者は異なる挙動を示すが,豪雨が最も激しかった時間帯ではどちらも同じ気象パターンであったことがわかった.東シナ海領域を対象に,豪雨の発生時間帯の傾向を分析した.その結果,暖湿気流と前線を反映した気象場で,早朝を中心とした午前に豪雨発生確率と豪雨発生頻度が高くなる傾向が認められた.気象場パターンデータの構築にNSEPよりも空間解像度が細かいJRA55を用いてSOMを構築した.九州の一級河川流域における降水状況の関連について分析を行った.九州北部西側にある流域では前線系の豪雨が優位であり東側の流域は台風性の豪雨が優位である.また,佐賀県に豪雨を引き起こした令和3年8月14日の気象場を診断した結果,筑後川と六角川流域で豪雨リスクが高い気象場パターンであることがわかった. GSMやMSMのデータを自動入手し,84時間先の気象場がどのパターンに分類されるのかを自動的に表示するシステムを構築した.
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)