Project/Area Number |
21K04340
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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Research Institution | Kobe University (2023) University of Hyogo (2021-2022) |
Principal Investigator |
水島 靖典 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (90554767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 泰彦 株式会社竹中工務店 技術研究所, 建設材料部, 主任研究員 (30554761)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 鋼構造 / 破断 / 変動振幅 / 低サイクル疲労 / 応力三軸度 / 有限要素解析 |
Outline of Research at the Start |
巨大地震時に鋼構造建物に生じる可能性がある「破断」を統一的な方法で予測することは現状不可能である。これは、地震における鋼材の破断を予測するために必要な「形状による応力状態の違い」と「繰返し塑性変形」の両方を考慮したデータ、構成則が存在しないためである。本研究では応力状態の違いと繰返し塑性変形の両方を同時に考慮した破断条件「低・極低サイクル疲労曲面」を構築する。更に、この「低・極低サイクル疲労曲面」に基づいた破断構成則の開発を行う。本研究は、これまで不可能だったあらゆる部材に対して統一的な基準を用いた鋼材の破断予測を目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はこれまでに引き続き、試験体形状を変化させることで応力状態を変化させた低サイクル・極低サイクル疲労試験を実施した。2022年度までは、一定振幅の繰り返し載荷のみを対象としていたが2023年度では変動振幅を考慮した低・極低サイクル疲労試験を実施した。変動振幅下においても、試験体形状の影響は大きくなかった。 Manson-Coffin則とMiner則を用いた既往の変動振幅下での疲労寿命予測手法では、試験体の疲労寿命をやや過大評価する結果となった。そこで、大振幅時の損傷を重視するようにManson-Coffin則に修正を加えることで、予測精度を向上させた。大振幅を受けるときに、延性ダメージにより、通常のManson-Coffin則で予測されるよりも大きなダメージを受けることは、既往の研究でも報告されている現象であり、本研究においても同様の手法を用いた。修正後のManson-Coffin則は、これまでの実験結果と矛盾するものではなかった。 本年度の成果は、日本建築学会大会学術講演会において公表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はおおむね順調に実験を行うことができたものの、2022年度までの新型コロナウィルスの影響による遅延を取り戻すほどのペースに実験・研究を行うことは困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
変動振幅下での実験結果が不足しているため、追加の変動振幅実験を行う。本研究では各サイクルの最大荷重の値が低下傾向を示す荷重低下繰り返し数を以て疲労寿命を評価している。変動振幅下では、一部の試験ケースにおいて荷重低下繰り返し数を明瞭に取得することができなかった。そのため、加力プロトコルを変更し、追加の変動振幅実験を行う。 また、これまでの実験結果を踏まえて、破断予測材料構成則の開発に着手する。2023年度時点で得られている結果を用いることで、申請者らが過去に実装した破断モデルの定式化の一部を変更することで、破断予測構成則を開発可能であると考えられる。
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