木造住宅生産における職方の多能化に向けたジョブコーディネーションのモデル構築
Project/Area Number |
21K04396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
角倉 英明 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (50512654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 史郎 国立研究開発法人建築研究所, 建築生産研究グループ, 主任研究員 (70749209)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 木造住宅 / 技能者 / 多能工 / ジョブコーディネーション / 専門工事業者 / 島嶼部 / 意向 / 外注率 / 満足度 / 職人不足 / モデル構築 / 生産システム |
Outline of Research at the Start |
“建築需要に柔軟かつ的確に適応できる多能的な職方を、どのようにジョブコーディネーションして形成するのか?”が、本研究の問いである。これに対する答えを得るため、木造住宅工事における職方編成や多能的な職人および施工チームのもたらす現場生産性への影響の実態を把握した上で、技能者数の最少化や職方の切替回数の最少化などの条件を満たすように基幹的な職種の施工領域と施工体制の計画案を試作する。 こうして得た研究成果を、小規模かつ多様化・個別化する建築需要への的確な対応だけでなく、人材不足の緩和・解消につながる職方のあり方とそれらによって再構築される生産体制を描きだすことにつなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
建築をつくる社会では、常に建築需要に的確に応えられる生産体制が求められるが、近年技能者の不足が深刻化し、需要への対応力の低下が危惧されている。また、既存建物の修繕・改修への需要が高まっており、これらの工事において高い現場生産性を発揮できる生産体制に転換していくことが期待されている。こうした中で建築生産の方向性について議論するためには、人的資源の有効活用の面から再び注目され始めている多能な技能者や施工チーム(以降、これらを職方と略称)に着目することは極めて重要である。しかし、その実態は体系的に整理されておらず明らかではない。そこで本研究では、建築市場の主要なセグメントである木造住宅生産を対象に、職方の多能化の実態を明らかにすること、多能的な職方のもたらす現場生産性への影響を検討した上で、職方が多能的になるように整理した“職方のジョブコーディネーション”のモデルを構築・提示することを目指すものである。 2023年度は、COVID-19の影響で出遅れた点を取り戻すべく、再び多能的な技能者が活動している過疎地域に着目して、現地で建築生産主体となっている小規模な建設会社に対する聞き取り調査などを進めた。特に非架橋型の島嶼部に着目した。その結果、人口規模が2万を超える島の調査から見た限り、人口規模によって専門工事業者の分業化に違いがあることが分かった。一方で人口8千人程度の島では多能的な職方が編成されることを確認した。これらのことから多能的な職方編成が起きはじめる地域の人口規模が1~2万人である可能性をつかんだ。 このあたりの地域の生産体制を見ていくことで、ジョブコーディネーションを提示していくことが重要であると推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究フィールドリサーチを基礎にしているが、これまでのCovid-19の感染により、前年度までに建設会社による調査の受け入れ拒否や延期の事態に度々直面して聞き取り調査の実施が遅れたため。なお、調査を比較的容易にできるようになってきている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はフィールドリサーチを基本としている。1年遅れとなっているが当初の研究目的を達成するために、引き続き調査手法などを工夫しながら、調査・分析を行いながら研究を推進していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)