Antibacterial and antivirus properties of copper doped carbon film
Project/Area Number |
21K04667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26030:Composite materials and interfaces-related
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
平栗 健二 東京電機大学, 工学部, 教授 (60225505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬目 佳信 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30219539)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | DLCコーティング / 抗菌性 / Cu濃度 / 生体必須元素 / 生体親和性 / 元素ドーピング / 抗ウイルス性 |
Outline of Research at the Start |
Diamond-like carbon(DLC)は、生体に関する活性なインターフェースを発現させることから、先進的な表面処理技術として飛躍的な発展が期待されている。フッ素(F)元素を導入したF-DLCは、常在菌活性化の抑制効果があることが分かった。一方、銅(Cu)は、抗ウイルスおよび抗菌性能を有することが知られているが、腐食性や反応性が高いことから、上記の性能の安定性や長期利用には、表面処理が必要となる。 そこで、抗ウイルスおよび抗菌性能を有するCuの劣化を防止するためにDLCをコーティングし、医療用デバイスへの効果向上を視野に入れた「抗ウイルス性および抗菌性発現の知見」獲得を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度においては、平成3年度に確立したCu含有グラファイト特殊ターゲットである混合ターゲットスパッタ(Mist : Mixture sputtering target)法を用いて複数の銅と炭素混合条件(Cu: C=70 : 30, 60 : 40, 50 : 50)で目的の試料を作製した。これらの試料の黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する抗菌性を評価した。初期状態での生菌数(1.2×104個)を各試料に播種してから24時間後の生菌数を測定し、対数平均値として算出した。最適な試料では、検出限界値以下となり、抗菌活性値は4.6の数値を示した。これは、対象試料における活性値の10,000分の1となり、極めて優秀な抗菌特性を持つことが認められた。本研究目的である「Cu-DLC創製プロセスの開発と抗ウイルスおよび抗菌性検証」の内容の一項目が導出できたことになる。また、研究計画項目としていた「Mist法におけるCu-DLCの最適創製手法の開発および抗菌性評価」の実験手法も確立でき、基礎的なデータの収集およびその解析は計画通りに進行した。 各試料の耐久性評価方法の研究については、高温下での密着性および膜構造の同定としてRaman分光装置による膜表面構造分析および試料最表面の元素比率をX線光電子分光装置 (XPS) を用いて調査した。この結果、機材の金属に対するCu-DLC耐久性については、最適なCu含有量があることが判明した。医療現場での使用を考慮すると、殺菌処理方法に対する安定性も重要であり、本成果の利用価値は高い。 令和4年度の成果については、国内学会(応用物理学会、ダイヤモンドシンポジウム、ライフサポート学会、炭素材料学会等)での発表を行い、広く成果の公表に努めた(研究発表参照)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度においては、申請時の研究計画(令和3年度および令和5年度)に沿った実験を実施し、概ね計画通りの目標に設定していた成果が得られている。初年度は、特殊ターゲットスパッタ法の装置改良を実施し、銅ドープダイヤモンド状炭素(Cu-DLC)膜の作製方法を検討した。そして、DLC内の含有Cu濃度を制御する手法を開発し、作製条件の調整を行った。Cu-DLCの作製条件を制御することで、DLC内に含まれるCu量を調整できた。試料のXPS解析の結果から、試料内に存在するCu量は、作製条件である印加電圧とパルス時間に依存することが解明できた。抗菌特性については、黄色ブドウ球菌を用いて検証した結果、計画時に想定した4.0以上の抗菌活性値を示した。試料の分析結果と抗菌性との関係性を検討した初年次および2年目の研究は、計画および成果ともに順調に進んでいる。 今年度は、これまでの成果を踏まえて、一部の研究計画を微修正するが、本質的には最終年度となる令和5年度の研究計画に沿った実験を実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画書に記載した令和5年度の研究目的である「安定化Cu-DLCの創製および抗ウイルス性発現の機序の解明」に沿った研究を実施する予定である。また、令和3年度および令和4年度に得られた研究成果に基づいた実験計画の一部追加および微修正を加えて実験を実施する。令和5年度の計画として提案した「Cu-DLCのモデル構築および安定化Cu-DLCの創製条件確立」の目的として十分な研究成果を得るため、これまでのデータ解析を加えて情報を検証し、最終報告書の作成を視野に入れたまとめを中心に実現する。 試料創製および分析評価によって得られたCu-DLC試料の表面状態と抗菌性の関係性を解析することで、試料創成条件および試料状態安定性が認証され、成果の多方面への展開が容易になると推察される。2019年より世界をパンデミックの恐怖に巻き込んだCOVID-19など今後も感染症への対策が必要になってくることが予想されるので、これらの結果を総合的に考察することで、「抗菌および抗ウイルス表面処理」方法の技術革新情報を公表することに努める。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)
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[Presentation] Relationship between optical property and surface functionalities in various types of DLC films for biological response2021
Author(s)
Y. Ohgoe, T. Fukuhara, S. Tunmee, U. Rittihong, C. Euaruksakul, H. Nakajima, M. Hiratsuka, H. Nakamori, T. Yaguchi, A. Homma, and K. Hirakuri
Organizer
The 14th International Conference on New Diamonds and Nano Carbons 2020/2021
Related Report
Int'l Joint Research
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