方向性電磁鋼板へのガリウム浸透による高性能磁歪合金の開発
Project/Area Number |
21K04707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川又 透 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (90638355)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | FeGa合金 / 逆磁歪 / 磁歪 / エネルギーハーベスティング / 磁歪材料 / 方向性電磁鋼板 / 環境発電 |
Outline of Research at the Start |
身の回りに発生する機械的振動エネルギーを有用な電気エネルギーに変換する環境発電技術として, FeGa単結晶合金を用いた逆磁歪式振動発電デバイスが期待されている. 安価に供給されているFeSi方向性電磁鋼板をテンプレート材料として, これにガリウム元素を浸透させることにより, 結晶方位の集積した ”方向性FeGa合金” を得るための新規合成手法を確立する。また磁区構造のin-situ観察を通してバイアス磁場の最適化と発電量の向上を目指す. 近年のIoTデバイスの爆発的な普及を背景として, 本研究の遂行により経済的な波及的効果が極めて高い成果が得られると考えている.
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度開発した, Ga電析メッキ及びアニーリングの手法を用いて0-25at%のGa浸透電磁鋼板試料を作製し, 電磁鋼板試料中のGa濃度と, 磁歪量および発電量の相関を詳細に調査した。単結晶FeGaで報告された傾向と同様に磁歪量及び発電量は, ともに Ga18 at%近傍で最大量を示すことが確認された。ガリウム濃度が大きくなることに伴い加熱時に板状合金試料に生じる変形(反り)は,適切な強度の板バネで試料を挟み、固定することによって防止することが可能であった。マクロスケールでの結晶配向性および力学的特性を評価するため, X線極点図測定および弾性率測定を実施した。極点図測定の結果, Ga拡散のための熱処理後もGOSS方位の集積は保たれており,また弾性率測定の結果<100>方向の弾性率はGa添加によって著しく低下することが明らかとなった。すなわち本手法によって作製されたGa浸透電磁鋼板試料は, マクロスケールにおいてもFeGa単結晶合金と同様に<100>方向の磁気異方性を示すことが確認された。来年度はスパッタリングおよび電析メッキを用いた第三元素添加によるGa浸透電磁鋼板試料の磁歪および逆磁歪特性の向上を計る。また結晶方位の集積程度と磁歪および発電性能の相関を検討するため、Gaを浸透させた無方向性電磁鋼板試料およびCZ法によって作製された単結晶Fe-Ga-Si合金との比較を実施する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Ga電析メッキおよびアニーリングにより, 0-25at%のGa浸透電磁鋼板試料を作製することが可能となった. Ga浸透電磁鋼板試料中のGa濃度と磁歪量および弾性率の関係はFeGa単結晶合金に類似しGa18at%近傍で最大量を示すことが明らかとなったことから, 目標とする合金組成を明確に設定することができた. これらの0-25at%Ga浸透電磁鋼板のマクロスケールでの結晶配向性および力学的特性の評価を実施し, 加熱後およびGa浸透後も材料のGOSS方位は保たれており, 逆磁歪式振動発電に適した磁気および力学的特性を有していることが確認できた。電磁鋼板試料中で元素拡散のための熱処理後も結晶方位が保持されていることから, 本手法は通常の溶融-凝固プロセスでは作製が困難である三元素を添加したFeGa合金など, 新たな磁歪および逆磁歪材料の製法として有用であることが示された。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、元素拡散による電磁鋼板試料の磁気特性改質プロセスを発展させるため第三元素(La, Sn, Pb)添加によるFeGaSi-X合金の作製および材料特性評価を計画している。また結晶方位の集積程度と磁歪および発電性能の相関を検討するため、無方向性電磁鋼板試料および単結晶Fe-Ga-Si合金との比較を実施する計画である。当初計画していた磁区構造観察は, 想定よりも電磁鋼板試料表面の残留応力が大きいために難航しているが, 研磨手法の改善熱処理温度および時間の調整により状況の改善を見込んでいる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)