周波数変調型原子間力顕微鏡を用いたアルミニウムイオン還元時の界面構造解析
Project/Area Number |
21K04734
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26060:Metals production and resources production-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上田 幹人 北海道大学, 工学研究院, 教授 (00292053)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | イオン液体 / アルミニウムイオン / イオン配列 / 原子間力顕微鏡 / 電極界面 / 吸着イオン / アルミニウム / 電析 |
Outline of Research at the Start |
イオン液体からアルミニウムイオンが還元されるプロセスは単純ではなく、界面の詳細な情報に基づき検討する必要がある。アルミニウムイオンはアルミニウム単体のイオンではなく、他のイオンが配位した錯イオンを形成されると言われている。本研究では、電場の有無によって電極上のアルミニウム錯イオンの配置を原子間力顕微鏡で観察する事で、アルミニウム錯イオンが還元される寸前の表面状態を推定し、その還元プロセスを検討すると共にその反応がより促進される手段について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、電極上における分布を調べること、また電場の有無でその分布がどのように変化するのかを調べることを目的とした。まず、AlCl3水溶液を用いて高配向性熱分解グラファイト(HOPG)上のアルミニウムイオンの吸着特性を調べた。その結果、水溶液の場合には、Alイオンよりも周辺に水和する水の作用が大きく、明確な分布を示すことが難しかった。次にAlが電析する系である、1エチル-3メチルイミダゾリウムクロライド(EmImCl)とAlCl3のイオン液体を用いてHOPG電極付近のイオンの分布を調べた。 ドライルームにおいてHOPG上に滴下し、原子間力顕微鏡(AFM)カンチレバーを液滴の中に入るように設定し、コンタクトモードでフォースカーブ(FC)測定を行った。FC測定で得られるデータは、カンチレバーのチップ先端が受ける反力の値であり、このイオン液体の場合は、EmImカチオンとAl2Cl7アニオンの斥力と考えられる。 測定では、カンチレバーの探針がそれ以上到達できない部分を、最終到達点として、そこからカンチレバーの押していた力を緩和する際の力の変化について調べた。その結果3つの段差を見出すことができた。この段差は0.3から0.5nmであり、おそらくEmImカチオンとAl2Cl7アニオンのイオンサイズに対応しているものと考えられた。 また、電場の無い場合とカソード側の電場の印加下での測定では、僅かにイオンの整列していた層の厚みに変化が生じた。これらの結果は、アルミニウムイオンが電極上で還元されるメカニズムに大きな示唆を与えるものであった。 本研究での結果で得られたイオン液体中のイオンの分布は、アニオンとカチオンが交互に整列し、バルクに向かってアニオンまたはカチオンが少しずつ混合するモデルであり、これまで報告されてきているイオン配列モデルと類似の結果となった。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)