Development of spin density functional method under magnetic/electric field and application to the materials for magnetic device
Project/Area Number |
21K04864
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 29010:Applied physical properties-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小田 竜樹 金沢大学, 数物科学系, 教授 (30272941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 正雄 金沢大学, 数物科学系, 助教 (10803299)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | スピン軌道相互作用 / スピントロニクス / 強磁性形状記憶合金 / ノンコリニアスピン密度汎関数理論 / 準粒子自己無撞着GW法 / マルチフェロイクス / 磁気異方性エネルギー / スピン密度汎関数法 |
Outline of Research at the Start |
スピントロニクス素子や磁気素子へ応用する磁性材料には、界面や磁壁で原子サイズの電界・磁界が現れるが、その磁性の記述や予測には、電子運動の相対論的取扱いや高精度な電子相関の導入が必要とされる。本研究では、電界印加だけでなく磁界印加できる手法を導入して、局所的な電気分極・磁気分極・原子変位分極の間に内在する交差相関を解析できる手法を開発する。スピントロニクス分野や強磁性形状記憶合金分野へ応用する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、電界印加だけでなく磁界印加できる手法を導入して、局所的な電気分極・磁気分極・原子変位分極の間に内在する交差相関を解析できる手法を開発することが第一である。昨年度においては、(1)スピントロニクス素子の界面等でのラシュバ定数の系統的見積もり法の手法を開発、(2)準粒子自己無撞着GW(QSGW)法での分極計算部分の並列高速化実施と実証、(3)スピン密度汎関数法(SDFT)の枠組み中で軌道-軌道相互作用(OOI)を考慮して、軌道運動に由来する運動量密度(軌道運動量密度)を電子・スピン密度ともに自己無撞着に決定する手法開発などを実施していた。本年度は、(1)に関連して(4)磁気異方性エネルギーの見積もり法の改良、(2)の応用として(5)ワイドギャップ半導体での薄膜配置への応用、(6)金属磁性体への応用、(7)磁気形状記憶合金への応用等を実施した。 研究実績(1)で開発した手法は、電気分極層と磁気分極層の界面においてラシュバ定数の見積もりが可能となる一般的なものとの認識に至っており、研究実績(4)とともに継続研究を行った。研究実績(5)においては、計算コードの高度な並列高速化の成果として、真空層に挟まれた薄膜形状でQSGW法の応用に着手できたことは大きな進展であるとの認識であり、QSGW法の有用性を示す研究成果へ繋げることが期待される。特に誘電率の第一原理による高精度評価に特徴がある。研究実績(5)および(6)は、QSGW法の2元磁性合金、3元磁性合金への応用であり自己エネルギーを乱雑位相近似水準で取り入れているQSGW法の有用性を検証することができるとして研究成果が期待されるが、引き続き研究を継続中である。昨年度の研究実績(3)において軌道運動量密度を実験データと比較しながら検証することの有用性を見出せないとの結論に達した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
補助事業期間中研究は、計算手法の開発研究と薄膜界面系や強磁性形状記憶合金系等へ応用研究からなる。準粒子自己無撞着GW法(QSGW法)においては、並列高速化開発が順調に進み、薄膜界面系や強磁性形状記憶合金系等への応用の研究を研究成果へと結び付けることができるのではないかとの見通しもある。強磁性形状記憶合金系では、今後の研究の基盤となる学術論文の出版も行うことができた。またQSGW法では薄膜系での応用計算へ着手することが可能となり、国内学会ではあるが研究発表へ至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の進捗は全体としてはおおむね順調であるが、次の点について検討して進めるものととする。 (A)今後の研究では応用研究を重点的に推進する。その中で、当初の計画で挙げていた磁性層/誘電体層[PtCoO/ZnOなど]、磁性形状記憶合金中の電子論解析[薄膜Ni2MnGa(10M構造等)]、およびワイドギャップ半導体の膜形状での電子論解析[Ga2O3]を推進し、開発してきた手法の有用性を実証する。 (B)ノンコリニアスピン密度汎関数法を用いて外部磁界下の電子・磁気状態解析を推進し、開発した手法の有用性を実証する。 昨年度から検討していた課題として、(a)軌道運動量密度を考慮したスピン密度汎関数法の開発については、初期の研究計画においてはフント第二規則との関係などを検討するとしていたが、補助事業期間中では大きな研究成果を上げる見通しの難しさのため、フント第二規則との関係の解析は断念する。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)