自己集合場の設計によるソフトマテリアルの超精密分子配向制御と機能開発
Project/Area Number |
21K04877
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 29020:Thin film/surface and interfacial physical properties-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶谷 孝 東京工業大学, オープンファシリティセンター, 特任専門員 (20469927)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | ソフトマテリアル / 自己集合 / 分子配向 / シングルドメイン / 音波浮遊 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、世界的にも歴史的にも類を見ない、分子配向が超精密に制御されたシングルドメインソフトマテリアルの構造形成を、「自己集合場」を用いることで種々のソフトマテリアルに広く適用するための手法を開発するとともに、それによって得られる物質を用いた高機能性材料の開発を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者らが見出した、世界的にも歴史的にも類を見ない新たな性質を示すシングルドメインソフトマテリアルの構造形成を、「自己集合場」を用いることで種々のソフトマテリアルに広く適用するための手法の開発(課題1)と、それによって得られる物質を用いた高機能性材料の開発(課題2)を通じ、ソフトマターの基礎科学に新たなフロンティアを築くことを目的とする。課題1では、自己集合場として基板(固体)界面が存在せず、空気界面のみを作り出すことの出来る音波浮遊溶融技術を用い、自発的超精密分子配向制御やシングルドメイン形成を実現する液晶・高分子物質の分子ライブラリを構築するとともに、普遍的手法やアプローチの開拓を行う。課題2では、ソフトマテリアルの超精密配向制御を有機・高分子合成に応用するための反応場の設計に展開し、既存の物質では得られない新たな分子集合形態や高配向性を示す材料を創製することで、それらの材料による特異な光・電子機能発現を目指す。 令和4年度は令和3年度に実施した課題1の結果をさらに発展させ、課題2への展開を検討した。具体的には以下について取り組んだ。溶融状態における高配向ソフトマテリアルの末端に重合官能基を導入した分子を音波浮遊させながら、加熱および光照射することで、重合反応を試みた。その結果、得られた重合生成物は溶液重合で得られた物質とは異なる構造を形成することが明らかとなった。さらに、その反応条件を詳細に検討し、音波浮遊条件での構造化における最適条件を見出した。これらの構造(配向)変化は、研究代表者が管理するX線装置を用いたin-situ XRD測定により検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は課題2への展開を検討した。具体的には以下について取り組んだ。溶融状態における高配向ソフトマテリアルの末端に重合官能基を導入した分子を音波浮遊させながら、加熱および光照射することで、重合反応を試みた。その結果、得られた重合生成物は溶液重合で得られた物質とは異なる構造規則性を有することが明らかとなった。さらに、その反応条件を詳細に検討し、音波浮遊条件での構造化における最適条件を見出した。これらの構造(配向)変化は、研究代表者が管理するX線装置を用いたin-situ XRD測定により検討した。これらの検討から、「自己集合場」を使ったシングルドメイン構造形成による高機能材料創製に向けた手法の確立および、物性評価を目指して研究遂行している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、課題1から課題2への展開に加えて、材料への応用を目指した物性評価に着手し、各項目で得られた知見を相互にフィードバックしつつ研究を推進する。 課題2では、以下の研究を遂行する。浮遊状態で形成された高配向ソフトマテリアルのキャラクタリゼーション、構造解析、光・電気物性評価を進め、通常の溶液反応や溶液中での結晶化で得られたバルク材料などとの一致点や相違点を網羅的に調査し、新規高機能材料開発に繋げる。具体的には、高分子材料を主なターゲットとし、令和4年度までの研究で得られた結果に基づき、各種モノマーの重合による合目的的な材料創製に向けた物性評価を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)