透水性き裂3次元分布推定フルポラリメトリックMIMOボアホールレーダと実証実験
Project/Area Number |
21K04969
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 31020:Earth resource engineering, Energy sciences-related
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
海老原 聡 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20301046)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | ボアホールレーダ / 地中レーダ / 指向性 |
Outline of Research at the Start |
坑井内で20~200 MHz の電磁波を送受信することで、坑井周囲にある物体の位置や形状を推定するボアホールレーダがある。本研究では、このレーダへ multiple-input and multiple-output を導入し、坑井内から出射、または坑井内へ入射される電磁波の方向(仰角と方位角)を推定可能にする。さらに、レーダターゲットへ任意の偏波を入射させたとき、散乱された波の偏波を推定可能にする。このようなレーダを開発することで、将来、地下空間に重要な物体を保管するときや、重要な構造物の地下に存在するき裂や断層を計測するときに、役に立つレーダを研究開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は宮城県石越町にある石切場にてフィール実験を実施した。本研究で、前年度までに、ダイポールアンテナ(D)とループアンテナ(L)を合わせて、送受信用アンテナに各6素子をもつボアホールレーダゾンデを開発していた。これを用いて、深度5m~15mの範囲でアレー計測を実施した。その結果、既にボアホールスキャナーで確認されていたき裂からの反射波を測定することに成功した。なお、き裂の他、地下水面からの反射波を測定できた。アンテナの組合せは、例えば、ダイポール送信でループ受信の場合は D-L と表せば、D-D、D-L、L-D、L-L の4つの組合せがあり、これらすべてを測定できると散乱行列を構成する4つのデータが取得できることになる。本実験では、このようなデータが周波数帯域 100~500 MHz の広帯域で測定できた。このデータを解析したところ、き裂からの反射波は平面スラブからの反射波に近い特性が得られることがわかった。 研究期間を通じての成果を列挙すると、1)送受信にアレー化したMIMO型のボアホールレーダを開発した。2)本レーダは2種類のアンテナをアレー配列することで、電磁波の到来方向だけでなく、電磁波の振動方向(偏波)を推定することができることが大学構内実験場での実験で明らかになった。3)岩石中のき裂計測として、福井県中竜鉱山内での実験、宮城県石越町での実験を実施した。4)これらの実験場では、岩石中の断層破砕帯、単一のき裂および鉱脈からの反射波を取得することができた。5)この反射波は散乱行列を構成するに必要な4通りのデータを取得できた。6)この散乱行列データを解析することで、物体の3次元位置だけでなく、形状に関する情報を取得することができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)