Project/Area Number |
21K05123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 34020:Analytical chemistry-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
平野 悠 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70415735)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | microRNA / 細胞 / アンチセンス / 顕微鏡 / ncRNA |
Outline of Research at the Start |
microRNA(miRNA)は細胞増殖などの基本的な生命現象を調整しており、その効果を抑制するアンチmiRNAオリゴ核酸(AMO)は研究用試薬としてだけではなく医薬品としても期待されている。一本鎖のAMOは速やかに核に蓄積するため、細胞質で機能するmiRNAへの結合はわずかであると考えられる。一方、我々は、安定な二本鎖構造を有するAMOを開発し、高い活性と一本鎖とは細胞内局在の傾向が異なることを確認している。しかしながら、細胞内局在と活性との相関について評価する手法がないことが課題になっていた。そこで、本研究では細胞を選択してAMOの細胞内の局在および活性を評価するシステムを開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
マイクロRNA(miRNA)は22塩基前後の短鎖ノンコーディングRNAであり、細胞質でmRNAと相互作用することで、発生や細胞増殖、アポトーシスなどの様々な生命現象を調整している。miRNAに相補的な核酸であるアンチmiRNAオリゴ (anti-microRNA oligonucleotides, AMO)は、細胞内でmiRNAと相互作用して活性を抑制することから、miRNAの機能解明に有用であるだけではなく、医薬品としての利用も期待されている。しかしながら、従来利用されている1本鎖核酸のAMOは、リポフェクションで細胞に導入されると核に蓄積する傾向があり、細胞質で機能するmiRNAへの作用は限定されていると考えられる。我々は、これまでに核酸2本鎖間をクロスリンクして安定化した構造を、1本鎖のmiRNA相補鎖に接続したAMOを開発している。本研究ではAMOに接続した2本鎖構造が細胞内の動態や活性などへ与える影響を細胞単位で評価することを目指している。今年度は、蛍光標識を導入した2本鎖構造を、1本鎖核酸に接続し、細胞内での安定性や局在等の評価を進めた。具体的には、1本鎖の様々な配列の核酸を利用して、2本鎖構造の有無、接続位置を変えた際の細胞内局在等を評価した。その結果、安定化した2本鎖を5’末端に導入した場合、配列に依存せずに細胞質に局在する傾向が観察された。従って、2本鎖構造を有するAMOは標的の数に依存せずに、高いmiRNA抑制活性を示す可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
安定化した2本鎖核酸を接続した1本鎖核酸は、配列に関係なく局在が制御できる可能性が示唆されている。これらの結果を検証する研究をまず進め、得られた結果の成果発表を加速させる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度までに、2本鎖核酸を接続した1本鎖核酸は、細胞質に局在する傾向があることを確認している。今後は、より低濃度で作用する化学修飾を抑えた機能性核酸を開発すると同時に、細胞内で数が少ない標的miRNAを対象に活性を抑制する検討を進める。
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