ポリセレノフェンを基盤とした有機高分子系高光沢金属調膜の開発
Project/Area Number |
21K05194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 35020:Polymer materials-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
塚田 学 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (60632578)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | セレノフェン / ポリセレノフェン / 金属調光沢膜 / インク / 塗布膜 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、既存の金属フレークを含有する金属調光沢塗料の光沢に匹敵する有機分子のみで構成された高光沢有機高分子金属調光沢膜の開発を行う。この研究を通して、非金属化合物のみからなる金属調光沢膜において、強い光沢を出すにはどうすればよいか?立体規則性と反射率にはどのような関係性があるのか?という2つの問いを解明する。具体的には、アニオンドープしたポリセレノフェンの合成、塗布膜の調製と膜物性の測定、立体規則性を制御したポリセレノフェンの合成、理論計算と機械学習を用いた解析、の4つの研究を行う。合成と物性測定だけでなく、理論計算や機械学習なども取り入れることで、多角的視点から研究を進めていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、既存の金属フレークを含有する金属調光沢塗料の光沢に匹敵する有機分子のみで構成された高光沢有機高分子金属調光沢膜の開発を行う。この研究を通して、非金属化合物のみからなる金属調光沢膜において、強い光沢を出すにはどうすればよいか?立体規則性と反射率にはどのような関係性があるのか?という2つの問いを解明する。具体的には、セレノフェン誘導体を用いて、アニオンドープしたポリセレノフェンの合成、塗布膜の調製と膜物性の測定を行う予定である。 本年度は、昨年度に引き続き3-アルコキシセレノフェンの合成及びアニオンドープしたポリセレノフェンの合成について検討を行った。昨年度確立した合成法を利用して、3-メトキシセレノフェンと3-ブトキシセレノフェンを合成したた。これらをそれぞれを過塩素酸鉄(III)を用いて化学酸化重合することで、対応する過塩素酸イオンドープオリゴマーの合成を行った。また、過塩素酸鉄の代わりにテトラフルオロホウ酸銅(II)を用いることで、テトラフルオロホウ酸イオンドープオリゴマーの合成にも成功した。どのオリゴセレノフェンにおいても、重合度は6程度であり、先行研究のオリゴチオフェンの系に比べて、重合度が小さくなることが分かった。また、ドープ率においてもオリゴセレノフェンは20%程度であり、これはオリゴチオフェンの系に比べて10%程度低いことを明らかにした。 次に、これらのオリゴマーを炭酸プロピレンに溶解させることで塗布液を調製後、ガラス基板上に塗布することで光沢膜を得た。ドーパントの種類によらず、オリゴ3-メトキシセレノフェンを用いたものは赤紫色の光沢膜、オリゴ3-ブトキシセレノフェンを用いたものは黒紫色に近い光沢膜が得られることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度確立した合成手法を用いることで、種々のアニオンドープオリゴチオフェンおよびその塗布膜の調製に成功した。この手法は、合成に用いるアルコールや重合時の酸化剤を変えることで、様々なオリゴセレノフェンを合成できるものであり、汎用性が高い。また、どのオリゴマーの系においても金属調光沢膜が得られた。これらの光沢色はオリゴチオフェンの系では得られないものであり、重要な成果となった。 以上のような種々の重要な成果が得られたことから、本申請課題はおおむね順調に進展している、と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、塗布液および塗布膜の物性測定を行い、オリゴチオフェン系との違いや光沢発現の原理についてより詳細に検討を行う。 また、今年度得られた3-アルコキシセレノフェンと他の複素環化合物との共重合体の合成を検討する。具体的には、チオフェンやピロールを用いる。この検討を通して反射率の高い光沢膜の作成や新しい光沢色の発現を目指す。 上記に加えて、電解重合によるオリゴセレノフェンの合成検討を行い、化学酸化重合で得られるオリゴマーとの違いについて明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)