Project/Area Number |
21K05299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
紙透 伸治 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (30553846)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 神経保護物質 / 活性窒素種 / 標的タンパク質 / 二次代謝産物 / 抗炎症物質 / 天然物化学 / ケミカルバイオロジー / 抗炎症活性 |
Outline of Research at the Start |
一酸化窒素やペルオキシナイトライトなどの活性窒素種は、生体内高分子に酸化損傷を与え、神経変性疾患や炎症性疾患などとの関連性が知られている。これまでの研究で活性窒素種による細胞傷害に対して保護効果を示す新規化合物pestalotioquinol Aを見出している。本研究では細胞内で活性窒素種に対してどのような防御機構を持っているかを明らかにすることを目的とし、pestalotioquinol Aの標的タンパク質や細胞保護活性の作用機構を解析する。さらに、この化合物は抗炎症活性を示すこともわかっているため、同定された標的タンパク質と炎症との関連についても解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Pestalotioquinol A(pesA)は、活性窒素種であるペルオキシナイトライトから神経細胞様に分化したラット副腎髄質褐色細胞腫PC12細胞を保護する。前年度までに、細胞サーマルシフトアッセイを用いた解析によりpesAの結合タンパク質としてElongation factor 1 alpha 1 (EF1α1)が同定されている。更なる解析により、pesAはEF1α1を介してペルオキシナイトライトによるAktのリン酸化抑制を阻害することで保護活性を示す可能性が示唆されている。本年度はペルオキシナイトライトによる細胞死やpesAの保護活性にEF1α1が関与しているかを調べるために、EF1α1をsiRNAによりノックダウンすることとした。種々条件検討を行った結果、リバースとフォワードの計2回トランスフェクションによりsiRNAを導入することで、効率的にEF1α1をノックダウンできることが明らかになった。次にEF1α1をノックダウンしたPC12細胞を神経細胞様に分化した後に、pesA存在下でペルオキシナイトライト供与体であるSIN-1で処理し、SIN-1やpesAに対する感受性の変化を調べた。その結果、EF1α1をノックダウンすると、SIN-1感受性が高まり、pesAの保護活性が低下することが示唆された。前年度のEF1α1に作用するシロスタゾール用いた実験同様に、ノックダウンの実験においてもEF1α1がpesAの標的タンパク質であることと矛盾しない結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
EF1α1のノックダウンの条件検討に時間を要したが、リバースとフォワードの計2回トランスフェクションにより効率的にEF1α1をノックダウンできることが明らかになった。この実験ではEF1α1がpesAの標的タンパク質であることと矛盾しない結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでに得られたデータを精査し、論文化を目指す。
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