プロテオーム研究を新たな次元に導く革新的なMSサンプル調製方法の確立
Project/Area Number |
21K05322
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
|
Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
市村 徹 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 教授 (50213012)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹清 貴浩 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (00545981)
田岡 万悟 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (60271160)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | プロテオミクス / pTRUST / iBOPs / イオン液体 / 不溶性タンパク質 / LC-MS/MS / 膜タンパク質 / iBOPs法 / StageTip法 / プロテオーム / MS分析 / BOPs法 |
Outline of Research at the Start |
プロテオーム研究を次の次元に導くには、あらゆる試料の分析に共通に適用できる標準的なMSサンプル調製法の確立が重要である。本研究では、様々な生物組織からの不溶物を対象に、iBOPs法があらゆる従来法を凌駕する画期的なMSサンプル調製法になることを証明する。また、iBOPs法を容易に実現できるようにするため、ピペットチップを加工したディスポーザブルな試料前処理器具とそれの操作プロトコルも創出する。本研究の成果は、細胞膜プロテオミクス、創薬プロテオミクス、疾患プロテオミスなどの研究・医療の場において、新規創薬標的分子や新規疾患バイオロジーを発見するなどの大きなブレークスルーを及ぼすことが期待できる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
プロテオーム研究を新たな次元に導くには、あらゆる試料の分析に共通に適用できる標準的なMSサンプル調製方法の確立が重要である。これまでの研究で我々はイオン液体とアルカリ水溶液の混合溶媒(i-soln)と疎水性マイクロビーズ吸着体を利用する新しいMSサンプル調製法(iBOPs法)を開発した。また、iBOPs法をStageTip法と組み合わせたディスポーザブルな試料前処理方法(pTRUST法)を新たに考案し、ヒト赤血球から調製した不溶性膜タンパク質画分を対象にその分析性能を評価した。本研究では、pTRUST法を3種類のヒト培養細胞に由来する膜タンパク質の分析に使用し、その適用性と有効性を再確認した(Anal. Biochem., 2023)。また、本法を枯草菌から単離した芽胞(難溶性)のプロテオーム解析にも使用し、多くの既知及び未同定タンパク質を特異的かつ再現的に同定することに成功した。新たに同定したタンパク質のうち20種をGFP蛍光タンパク質と融合させ、蛍光顕微鏡によってそれらの芽胞内局在を実際に観察した(論文投稿中)。さらにpTRUST法を枯草菌以外の細菌の芽胞のプロテオーム分析にも適用し、本法が多種多様な細菌の芽胞プロテオーム分析にも使用できることを見出した(投稿準備中)。 pTRUST法の分析感度は、既存の方法の性能をはるかに上回ることを確認した。以上の結果から、pTRUST法は、多様な難溶性タンパク質を簡便、かつ効率よく処理できる新しいプロテオミクスプラットフォームになると結論した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(6 results)