Project/Area Number |
21K05434
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Osaka Institute of Public Health |
Principal Investigator |
田上 貴臣 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 課長 (00321943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺田 安紀子 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 主任研究員 (80622753)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 健康食品 / 定量NMR / 医薬品成分 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、健康食品に配合される二つの化合物群をモデルとして、核磁気共鳴装置(NMR)を用いることにより、標準品を必要とせずに同定・定量する分析法について検討する。この手法を、対象化合物群ごとにプロトコール化することにより、新規医薬品類似体の同定・定量システムを構築することを最終的な目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、健康食品に違法に配合される恐れのある二つの化合物群をモデルとして、核磁気共鳴装置(NMR)を用いることにより、標準品を必要とせずに同定・定量する分析法について検討する。この手法を、対象化合物群ごとにプロトコール化することにより、新規医薬品類似体の同定・定量システムを構築することを最終的な目標としている。 昨年度までにホスホジエステラーゼ阻害活性を有するシルデナフィルクエン酸塩をモデル化合物として、NMR測定を行う前の精製方法および定量NMR測定条件の設定について検討を実施している。その結果、塩基性条件で処理することで塩形成の有無にかかわらず抽出可能であり、その効率が95%程度であることを確認した。またNMRシグナルが問題なく観測できる測定条件を設定した。 今年度は精製方法について更に詳細な検討を行った。精製で使用する0.28%アンモニア水/クロロホルムもしくはジクロロメタンについて、液‐液抽出用2相分離カラムで分離する際の液量・カラム負荷回数について最適化を実施し、回収率が98%程度になることを確認した。この際、回収率をより正確に算出するため、シルデナフィルクエン酸塩の状態から直接定量NMR測定する条件(測定溶媒・内標準物質)について設定した。また、改善した精製方法を用いて実際の健康食品試料を用いたシルデナフィルクエン酸塩の添加回収試験を実施した。試料は健康食品の形態としてよく見られる硬カプセル・錠剤・茶葉の3種類を選択した。液‐液抽出用2相分離カラムもしくは分液ろうとで抽出し、溶媒留去後に定量NMR測定を実施したところ、健康食品由来の妨害なしで2本以上のシグナルが定量に使用可能であった。硬カプセルおよび錠剤の回収率は88%以上であったのに対し、茶葉の回収率は平均で50%を下回った。この原因として、作製した検体の均一性が悪かった可能性があるため今後の検討課題とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
精製方法の改善を実施し、定量NMR測定条件についても設定することができたが、複数の健康食品を対象とした妥当性の確認に至らなかったため。研究分担者が年度中に別業務に携わる必要が生じ、当初想定していたエフォート分の研究を進められなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の健康食品を用いたモデル検体(モデル化合物を添加)の添加回収について、さらに多くの形態に適用可能かどうか検討する。特に茶葉等の不均一な製品の回収率低下について改善を試みる。その後、定量NMR測定条件のプロトコール作成を目指す。このプロトコールがモデル化合物に類似した構造をもつ化合物に応用できるかどうか、合わせて検討する。
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