食用ラン藻スピルリナのシュードビタミンB12の栄養欠点の克服
Project/Area Number |
21K05473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
谷岡 由梨 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (30553250)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | Synechocystis sp. / ビタミンB12 / シュードビタミンB12 / B12生合成経路 / Arthrospira platensis / 最小生育阻止濃度 / ビタミンB12 / シュードビタミンB12 / 形質転換 |
Outline of Research at the Start |
人口増加により2050年には世界人口は93億人に達すると推測されている.しかし,急激な人口増加に見合った食糧増産が見込めない状況の中,昆虫や微細藻類が食糧資源として検討されている. 本研究では,遺伝子工学的手法を用いて,微細藻類であるラン藻スピルリナが産生するシュードB12の合成経路をB12合成経路に改変する.B12は,動物性食品が主要な供給源であるため,ラン藻スピルリナがヒトにおいて生理的に機能しないシュードビタミンB12からB12を合成することが可能になれば,食糧問題の一助になるとともにスピルリナにおける形質転換技術はスピルリナに含まれる他の有用物質にも応用できると考える.
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Outline of Annual Research Achievements |
2050年には世界人口は93億人に達すると推測され、人口増加に見合った食糧増産が見込めず食料危機に陥ると危惧されている。対策として、植物性食品や昆虫食などを用いた代替え食品が開発されているが、動物性食品を主要な供給源とするビタミンB12(B12)は、必須栄養素であり、植物性食品の代替え食品ではB12不足、欠乏状態となることが予想される。そこで、将来の植物性食品由来のB12供給資源確保を目指して、B12合成能を有するラン藻の創出を行うことを目的とした。 食用ラン藻の唯一の栄養欠点は、ビタミンB12ではなくヒトにおいてビタミンとして機能しないシュードB12を合成することである。食用ラン藻、特にスピルリナへの形質転換に関する報告は散見され、いまだ汎用的な形質転換技術は確立されていないのが現状である。 本研究では、まずはシュードB12からB12合成に必要な遺伝子を同定するために、実験モデルラン藻Synechocystis sp. PCC6803を用い、シュードB12合成経路からB12合成経路への変換に重要な遺伝子の同定を試みた。B12合成に必要と考えられる候補遺伝子(bluB, cobT)を発現させた形質転換株を作成し、B12化合物の同定を行ったが、精製量不足のため完全な同定には至らなかった。したがって、今後、解析に十分な量を得るためにさらに培養を継続し、再分析する予定である。また、当初の研究計画にはなかったが、Shinorizobium melilottiのBluBと相同性を有するラン藻(Fisherella sp.)を見出した。このラン藻の新規食資源としての可能性を追求するために、B12化合物の同定を行ったところ、その主要なB12化合物はシュードB12であるものの、真のB12が一部含まれることを示唆した。今後、食資源としての可能性を探るために、栄養価についても検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデルラン藻へのB12合成候補遺伝子を導入した形質転換株のB12化合物の同定は、精製量不足に起因するため、精製量が十分得られれば、今後同定できると考えている。また、ラン藻FissherellaのB12化合物は、一部真のB12が合成されていることを示唆した。モデルラン藻や非食用ラン藻のB12化合物の同定を行い、B12合成に重要な遺伝子を同定することは研究期間内に明らかになると考えており、おおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
形質転換系が確立されていない食用ラン藻スピルリナは、形質転換効率の検討を行う必要があり、GFP遺伝子を含むコンストラクトを作成している。コンストラクトが完成次第、形質転換の検討を行う。また、B12化合物の完全な同定には至らなかったPCC6803形質転換株とBluBと相同性を有するラン藻FissherellaのB12化合物の同定を行うとともに、新規食資源としての可能性を追求するために、栄養成分等も分析を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)