メタボローム解析を活用した脂肪細胞の褐色化に寄与する有用食品成分探索及び評価研究
Project/Area Number |
21K05486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 春弥 京都大学, 農学研究科, 助教 (30750369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 剛 京都大学, 農学研究科, 准教授 (10550311)
櫻井 望 国立遺伝学研究所, 情報研究系, 特任准教授 (30392286)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | メタボローム解析 / 食品健康機能性 |
Outline of Research at the Start |
脂肪細胞は、通常主にエネルギーを蓄積する脂肪細胞 (白色脂肪細胞)であるが、寒冷環境下や特定の薬剤・食品成分による刺激時には、エネルギーを積極的に消費し、肥満による生活習慣病の予防・改善に寄与する褐色様脂肪細胞に変換するメカニズム(脂肪細胞の褐色化)が存在する。本研究では、網羅的な成分解析手法であるメタボローム解析を活用し、脂肪細胞の褐色化に寄与する食品成分及び食材を効率的に特定することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、本年度、サンプル中に含まれる低分子成分を網羅的に解析する手法であるメタボローム解析を活用し、脂肪細胞の褐色化に寄与する内因性代謝物を同定した研究成果を論文化するに至ったことが主要な研究実績である。また、今回得られた知見を十分に活用し、脂肪細胞の褐色化を介して健康維持増進に寄与する新規の機能性食品成分及び食材を見出す研究を行っている。 具体的には、本年度の研究において、培養脂肪細胞、実験動物を用いた実験結果の解析を実施すると共に、実験動物組織のメタボローム解析を活用し、脂肪細胞の褐色化に寄与する内因性代謝物として核酸関連代謝物を同定し、当該代謝物が位置する代謝経路についても代謝物データベースを活用することにより特定した。また、これらの知見を取りまとめた論文を学術誌で発表するに至った(Takahashi H, et al. J Biol Chem. 2022; 298(10): 102456)。また、脂肪細胞の褐色化に寄与する食品成分探索を念頭において、様々な成分を含有する食品成分の適した抽出方法、LC-MSを用いた分析方法、及びメタボローム解析方法を検討し、その一部成果を学術誌で発表するに至った(Mohri S, Takahashi H, et al. PLoS One. 2022; 17(7): e0267248)。 本研究が目指す、網羅的な成分解析手法であるメタボローム解析を活用し、脂肪細胞の褐色化に寄与する食品成分及び食材を効率的に特定することに向け、本年度重要な知見を得ることができたと考える。また、研究分担者と共に適宜連携しながら、研究を効果的かつ円滑に実施することができたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の目的として、脂肪細胞の褐色化に寄与する内因性代謝物を、実験動物、培養脂肪細胞及びメタボローム解析を用いて特定することを目的としており、研究実績の概要欄で記載した通り、本年度、当該知見を取りまとめ学術論文としてその成果を発信することができた。 他方、食品における有用成分探索については、含有成分が膨大であることから、今後、当初の研究計画に沿った研究を実施しつつ、本年度得られた知見を活用し、脂肪細胞の褐色化に寄与する候補成分の探索をさらに進めると共に、脂肪細胞の褐色化メカニズムのより深い知見が得られるよう研究を実施していきたいと考えている。 上述の研究実施状況を踏まえ、当初の計画におおむね沿った実施状況であり、研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、これまでの研究で得られた知見を活用しながら、脂肪組織の褐色化メカニズムを代謝変動の観点から解析すると共に、当該知見を活用した食品中有用成分の探索を進めていく予定である。 本研究を実施するに当たり、機能性評価及びメタボローム解析を着実に進めると同時に、今後も本研究課題における研究分担者と密に連携し、本研究課題を効果的かつ円滑に推進していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Integration of bioassay and non-target metabolite analysis of tomato reveals that β-carotene and lycopene activate the adiponectin signaling pathway, including AMPK phosphorylation2022
Author(s)
Shinsuke Mohri, Haruya Takahashi, Maiko Sakai, Naoko Waki, Shingo Takahashi, Koichi Aizawa, Hiroyuki Suganuma, Takeshi Ara, Tatsuya Sugawara, Daisuke Shibata, Yasuki Matsumura, Tsuyoshi Goto, Teruo Kawada
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Journal Title
PLOS ONE
Volume: -
Issue: 7
Pages: e0267248-e0267248
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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