イネにおけるもみ枯細菌病抵抗性遺伝子の単離と機能解明
Project/Area Number |
21K05523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39010:Science in plant genetics and breeding-related
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
溝淵 律子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, グループ長補佐 (40425591)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | イネ / 病害抵抗性 / もみ枯細菌病 / Burkholderia glumae |
Outline of Research at the Start |
もみ枯細菌病はイネにおける種子伝染性の重要病害であるが、イネにおける抵抗性遺伝子は今まで明らかにされたものはない。課題担当者は、インド由来の在来品種「Nona Bokra」が強い抵抗性を示すことを見出し、「Nona Bokra」の有する抵抗性遺伝子RBG1の候補遺伝子はリン酸化酵素と予測される遺伝子であること、RBG1を有する系統では発芽の際にABA応答性が高まっていることがわかった。本研究では、抵抗性遺伝子RBG1の候補遺伝子がもみ枯細菌病抵抗性に関わる原因遺伝子であることを証明し、RBG1がどのようにABA応答性に関わっているのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
もみ枯細菌病はイネにおける種子伝染性の重要病害であるが、イネにおける抵抗性遺伝子は今まで明らかにされたものはない。課題担当者は、インド由来の在来品種「Nona Bokra」が強い抵抗性を示すことを見出し(Mizobuchi et al. 2013 TAG)、「Nona Bokra」の有する抵抗性遺伝子RBG1について遺伝解析を進めたところ、RBG1の候補遺伝子はリン酸化酵素と予測される遺伝子であることをすでに明らかにしている。RBG1-NILとコシヒカリ間での発現パターンおよび発現量には明確な違いがないことがわかったことから、両品種のRBG1のアミノ酸の違いを生じさせるSNP(3カ所)が機能に影響を与える可能性を想定し、各々のSNPについて変異型のタンパク質を合成しリン酸化実験を行ったところ、RBG1は130番目のリシンがアスパラギンに置換されることによりリン酸化活性が高まることがわかった。さらに、RBG1-NILは感染後にコシヒカリより植物体内でのABA量の増加が極めて低く抑えている可能性が示唆された(ABAレポータ遺伝子の発現解析)。そこで、RBG1-NILに菌を接種後に、ABAを噴霧すると罹病程度が高まることが明らかになった。以上から、抵抗性遺伝子RBG1はABAを負に制御することにより抵抗性を獲得していることが明らかになった。また、RBG1-NILはもみ枯細菌病菌と同じBurkholderia属の苗立枯細菌病菌に対しても抵抗性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度まで、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための在宅勤務(交代勤務)を行ったため、実験が計画より遅れてしまったが、今年度は予定通りに実験を行うことができたため、今までの成果について取りまとめて、論文として公表することができた。一方、RBG1-NILの植物体内でのABAの挙動はABAレポータ遺伝子の発現解析のみであり、まだ詳細は明らかになっていない。また、RBG1はMAPKKK遺伝子であり、OsMKK3が下流因子であることは明らかにしたが、さらに下流の因子の特定および、RBG1のABA応答性がどのように抵抗性獲得につながっているのかはまだわかっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
RBG1の下流因子の探索を進めるとともに、RBG1-NILの植物体内でのABAの挙動をさらに明らかにしていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)