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高温前処理によるイネメソコチル伸長の制御メカニズムの解明と栽培への応用

Research Project

Project/Area Number 21K05539
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 39020:Crop production science-related
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

東 哲司  神戸大学, 農学研究科, 教授 (30231913)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笹山 大輔  神戸大学, 農学研究科, 助教 (20554249)
平野 達也  名城大学, 農学部, 教授 (30319313)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Keywordsメソコチル伸長 / エクスパンシン / イネメソコチル / 植物ホルモン / アミラーゼ
Outline of Research at the Start

イネメソコチルは発芽時に土中で地上部の成長点を持ち上げる器官であり,その伸長能力は直播栽培において出芽率と苗立ち率を向上させる重要な形質である。吸水させた種子を高温前処理すると,播種後に著しい伸長促進がみられる。本研究は,高温前処理が誘導するメソコチル伸長のメカニズムを解明するために,高温前処理により誘導されるシグナルとその伝達経路,伸長に必要となる糖供給の制御,伸長に必要となる細胞壁構造の調節について調査する。

Outline of Annual Research Achievements

高温前処理によるイネメソコチルの伸長誘導メカニズムを解明するため,ジベレリン (GA) が関係すると考えられている発芽時の胚乳デンプンの分解と可溶性糖の供給,デンプン分解酵素の活性と遺伝子発現の差異について,前処理をおこなっていない種子 (無処理種子),高温前処理をおこなった種子 (高温前処理種子),常温前処理をおこなった種子 (常温前処理種子) を供試して調査した。
無処理種子,高温前処理種子,常温前処理種子を半切して胚の無い側を水に浸け,胚乳から流出した全糖濃度を測定したところ,高温前処理によって胚への糖供給が著しく増大することが明らかとなった。したがって高温前処理によるメソコチル伸長促進には,高温に応答する因子による糖供給の増大が大きく寄与していることが考えられる。種子の吸水に関連したプロセスが高温前処理による胚への糖供給の増大ひいてはメソコチル伸長促進に関与している可能性がある。
次に処理中の種子あるいは発芽種子から胚乳部分をサンプリングし,デンプン分解酵素の活性を測定した。その結果,β-アミラーゼ活性が高温前処理種子で有意に高いことが明らかとなった。また高温前処理を施すことでいくつかのβ-アミラーゼ遺伝子で発現の上昇が確認された。しかしながらα-アミラーゼの活性および遺伝子の発現の増大は認められなかった。さらにGA活性化遺伝子とエクスパンシン遺伝子のメソコチルにおける発現を解析したところ,高温前処理実生でそれらの遺伝子のいくつかが有意に高い発現をすることを明らかにした。
以上のことから,高温前処理によってβ-アミラーゼが誘導され,活性が増加することで胚への糖供給が増大し,その糖をエネルギー源としてGAによる成長促進に利用,あるいはエクスパンシンによる細胞肥大のための浸透調節に利用したことで,メソコチルの伸長促進が誘導される可能性が考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の実験計画では,1)高温前処理により誘導されるシグナルとその伝達経路の同定,2) α-アミラーゼによる可溶性糖供給の関与の研究,3)エクスパンシン に関する研究,4) 高温前処理の実用化への研究の4つの実験を計画した。現段階で,1)から3)の研究の大半を終えた。4)に関してはこの一年で残りの研究を行う予定である。以上のことから,概ね順調に進展していると判断できる。

Strategy for Future Research Activity

節間形成導遺伝子ACE1およびACE-LIKE1 (ACL1) とACL1の働きを抑制する遺伝子DECELERATOR OF INTERNODE ELONGATION1 (DEC1) が高温前処理により誘導されるメソコチル 伸長に関与しているかどうを調査する。さらに,ジャスモン酸の関与をさらに研究する予定である。

Report

(3 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • 2021 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 高温前処理によるイネメソコチル伸長促進メカニズムの解明2023

    • Author(s)
      植田睦・亀山歌蓮・笹山大輔・平野達也・畠中知子・深山浩・東哲司
    • Organizer
      第256回日本作物学会講演会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2021-04-28   Modified: 2024-12-25  

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