イネ病害抵抗性に重要な新奇ホルモン間クロストークを制御する因子に関する研究
Project/Area Number |
21K05599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39040:Plant protection science-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
五味 剣二 香川大学, 農学部, 教授 (50511549)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | ジャスモン酸 / サリチル酸 / イネ病害抵抗性 / 植物感染生理 / 植物ホルモン / 植物病害抵抗性 |
Outline of Research at the Start |
イネにおいて、植物ホルモンであるジャスモン酸(JA)とサリチル酸(SA)のホルモン間クロストークについては未解明な部分が多い。しかも、イネは他の植物とは違う独自のホルモン間クロストーク機構を獲得していることがわかり始めている。本研究では、SAのメチル体であるMeSAによる新奇JA-SAクロストーク制御機構を分子レベルで解明し、イネホルモン間シグナル伝達機構に対する独創的・先駆的な研究を格段に発展させ、イネが独自に獲得した新奇抵抗性誘導機構の発掘を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
世界の主要作物であるイネにおいて、病害抵抗性誘導に重要な植物ホルモンであるジャスモン酸(JA)とサリチル酸(SA)のホルモン間クロストークについては未解明な部分が多い。しかも、イネは他の植物とは違う独自のホルモン間クロストーク機構を獲得していることがわかり始めている。本研究では、SAのメチル体であるMeSAによる新奇JA-SAクロストーク制御機構を分子レベルで解明し、イネホルモン間シグナル伝達機構に対する独創的・先駆的な研究を格段に発展させ、イネが独自に獲得した新奇抵抗性誘導機構の発掘を行う。昨年度は、MeSAを高蓄積するイネを用いて、JA-SAの共通の防御機構であるcommon defense system (CDS)の起動にはMeSAが重要な役割を持っていることを明らかとした。今年度は、昨年度作出に成功した、SAシグナルの中心的制御因子と考えられているOsNPR1の過剰発現体を用いた解析を中心に実施し、初期の研究計画通りの成果を得ることができた。具体的には以下の通りである。 OsNPR1過剰発現体を用いたCDSマーカー遺伝子の発現挙動解析により、OsNPR1が多くのCDSマーカー遺伝子の発現制御に関与していることが明らかとなった。このことから、OsNPR1はSAシグナルの制御因子とともに、JA-SA共通のCDSも制御している重要な因子である可能性が示された。また、OsNPR1過剰発現体ではJA特異的防御関連遺伝子の発現は誘導されていなかったことから、OsNPR1はJA特異的シグナルには関与しないことが示唆された。また、SA処理によってMeSAが増加することも明らかとし、SAによって合成されるMeSAがSAシグナルの活性化に重要な可能性が示された。さらにMeSAの重要性を明らかにするため、タバコ由来のMeSA脱メチル化酵素を過剰発現したイネも作出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初期に計画した実験計画はすべて遂行され、全ての実験において良好な成果を得ることができた。また、初期の計画が前倒しで実施されたことから、計画になかったMeSA脱メチル化酵素過剰発現体の作出にも成功し、次年度にはMeSAの重要性をさらに深く研究できる状態である。以上の理由から、当初の計画以上に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度と同様、2022年度も想定以上の成果を得ることができたため、これまでの実施計画等に問題点等はないと思われる。 2023年度も初期の計画以上の成果を得られるように実験を遂行していく予定である。特に2023年度は最終年度であるため、得られた全ての研究成果をまとめ、MeSAによるイネの新奇防御システムの存在を証明する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)