Project/Area Number |
21K05623
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39050:Insect science-related
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
石川 幸男 摂南大学, 農学部, 教授 (60125987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 毅 摂南大学, 農学部, 講師 (30730626)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 性フェロモン / 生合成酵素 / アワノメイガ / アメリカシロヒトリ / クサシロキヨトウ |
Outline of Research at the Start |
ガ類の性フェロモンの生産とそのブレンド比の調節には、一連の性フェロモン生合成酵素が関わっている。これらの酵素の中には、その分子的実体が未解明のものが残されている。ガ類の性フェロモンは大きくType-IとType-IIに分けられるが、その生合成系は大きく異なる。本研究では、Type-Iを利用するガのモデルとしてアワノメイガとクサシロキヨトウを、Type-IIを利用するガのモデルとしてアメリカシロヒトリを用い、それぞれ未同定の性フェロモン生合成酵素を分子生物学的に同定することを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
ガ類の性フェロモンは大きくType-I・Type-IIに分類され、これら2タイプの性フェロモンは原材料も生合成経路も大きく異なることが知られている.これまでの研究で性フェロモン生合成酵素の分子的実体は徐々に明らかにされてきたが、未解明のものも多く残されている.本研究では、Type-Iを使用するガの代表としてアワノメイガOstrinia furnacalisを、Type-IIを使用するガの代表としてアメリカシロヒトリHyphantria cuneaを用い、それぞれの性フェロモンの生合成に関わる酵素のうち、未だに未同定のものの解明を目指して研究を行った.研究の進行状況は以下の通りである.
1.アワノメイガのアセチル基転移酵素(AT)とアメリカシロヒトリの脱カルボニル酵素(CYP4G)の候補遺伝子について、そのフェロモン生合成に対する関与を検証した. 2.前年度の実験でATとCYP4GのdsRNAの蛹への微量注射ではRNAiの効果が認められなかったため、これらの酵素タンパク質を大腸菌で発現させるためのプラスミドの構築を行った.なお、CYP4Gが働くためにはエネルギー供給系であるCYP reductase(CYPR)を共発現させる必要があるため、この遺伝子も同時にプラスミドに組み込んだ。 3.ATタンパク質を大腸菌で発現させたところ不溶体を形成してしまい、活性のある形でのタンパク質を得ることができなかった。CYP4GとCYPRについては、現在、大腸菌でのタンパク質の発現を試みている。 4.ATについては、バキュロウイルスー昆虫細胞培養系を用いた発現に方法を切り替え、組換えバキュロウイルスの作製に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アセチルトランスフェラーゼ(AT)候補については、大腸菌で異所的に発現させたところ不溶体を形成してしまったので、バキュロウイルスを用いたタンパク質発現系に切り替えた。このため研究計画に若干の遅れが生じている.
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Strategy for Future Research Activity |
合成dsRNAによる遺伝子発現ノックダウン(RNAi)が成功しなかった原因として、dsRNAの量が十分でなかった可能性が考えられる。このため、大量のdsRNAを大腸菌に生産させる系を構築し、これを供試昆虫に経口的に投与する方法を試みる計画である。
これと並行して、アセチルトランスフェラーゼ(AT)のバキュロウイルス-昆虫培養細胞系を利用したタンパク質発現と、大腸菌を用いた脱カルボニル酵素(CYP4G)の発現および活性確認を進める予定である。
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