Project/Area Number |
21K05756
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40030:Aquatic bioproduction science-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
永田 恵里奈 近畿大学, 農学部, 講師 (20399116)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 冷水病 / アユ / ニジマス / 病原性 / 宿主特異性 / 感染試験 / ゲノム比較 / 遺伝子発現解析 / サケ科魚類 / 血清型 / O抗原 / 起源 / 抗原 |
Outline of Research at the Start |
本課題では、冷水病菌の菌体表面抗原(3型O抗原)の病原性への関与を明らかにすることを目的としている。3型O抗原関連遺伝子がアユあるいはニジマスに対する病原性の発揮に重要なのか(問い1)を解明するため、当該遺伝子変異株を作成し病原性を確認する。さらに、比較ゲノム解析を行い、3型O抗原関連遺伝子が水平伝播したのかどうか(問い2)の解明、ならびに3型O抗原関連遺伝子以外でアユへの感染に必要な遺伝子はないのか(問い3)の探索にも取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、冷水病菌の菌体表面抗原(3型O抗原)関連遺伝子(wzy遺伝子)の病原性への関与を明らかにすることを目的としている。これまでの研究で、アユから分離される冷水病菌は全て3型O抗原関連遺伝子を保有しており、海外の一部のニジマス由来冷水病菌も同じ遺伝子を持つことがわかっている。そこで、アユあるいはニジマスに対する病原性の発揮に本遺伝子が必須なのかを解明するため、アユとニジマスを用いた感染実験を日本とフランスで行った。その結果、当該遺伝子のみではその病原性や宿主特異性を説明できないことがわかった(Fujiwara-Nagata et al., Veterinary Research, in press)。そこで、冷水病菌株の収集を進め、現在から過去に分離された冷水病菌株とアユ以外の様々な魚種から分離された菌株とのゲノム比較を行った。また、冷水病菌株の病原性等の確認も追加で実施した。現在のところ、アユに対する強毒株、弱毒株、無毒株とその他の株でユニークな遺伝子がリストアップされてきており、今後、これらの遺伝子を欠損した変異株を作成しようと手法の確立を行なっている。ただ、従来の手法を用いた遺伝子欠損変異株の作出が困難であることがわかったため、新しい手法の開発が必要と考えている。このように変異株の取得が難航したため、代替としてPAGS先進ゲノム支援による支援を受けて遺伝子発現解析を実施した(データ解析中)。また、本課題を遂行するにあたりアユとニジマスへの冷水病菌感染法を浸漬と注射実験で検討し論文として発表した(Fish Pathol. 58:91-98, 2023)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19により渡航ができなくなったこともあったが、オンラインミーティング等を活用することで日本とフランスで共同研究をすすめることができ、その成果をまとめた論文も受理された。また、変異株の作出が難航していたが、代替として遺伝子発現解析をすることができたため、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ゲノム比較と遺伝子発現解析データの精査と追加の解析を進め、論文化を目指す。
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