Project/Area Number |
21K05776
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40040:Aquatic life science-related
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
大城 直雅 国立医薬品食品衛生研究所, 食品衛生管理部, 室長 (20507032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村野 晃一 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 研究員 (50827277)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | アオブダイ中毒 / 横紋筋融解症 / 食中毒 / パリトキシン様毒 |
Outline of Research at the Start |
アオブダイなど海産魚類摂食後に横紋筋融解症よる全身の筋肉痛、ミオグロビン尿、血中クレアチンキナーゼ(CK、CPK)の異常上昇を伴う食中毒(ブダイ中毒)が発生している。原因物質はパリトキシン(PLTX)様毒とされているが、食中毒残品からPLTX類は検出されず、解明されていない。 本研究では、食中毒残品試料を活用し、実験動物(in vivo)や各種活性試験法(in vitro)による食中毒症状が説明できる毒性評価系の構築を目指す。さらに、これらの評価系を指標に活性物質の分離・精製、化学的性状を明らかにし、毒性物質としての評価を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
アオブダイ等の魚類を摂食後、数時間で横紋筋融解症(ブダイ中毒)などを主症状とする食中毒が散発的に発生している。この食中毒の原因物質はパリトキシン様毒と称されているが、化学構造等の詳細については明らかになっていない。原因物質を特定し、その作用機序明らかにするために、毒性評価系について検討した。 食中毒残品および対照として用意した同種の市販品から抽出物を調製し、マウスに腹腔内投与したが、致死活性やマウスの不調等の明確な毒性は確認されず、血中のクレアチニンキナーゼ(CK)値に異常は認められなかった。また、魚肉調製物を経口投与したマウスにも顕著な病変は認められなかったが、一部の個体でCK値の上昇等が確認された。 株化細胞を利用した毒性評価系として、細胞毒性試験について種々の条件下で検討した。魚肉抽出物を作用させた株化細胞に対して、ある特定の条件下において、食中毒残品に限って細胞死をもたらす画分があることが確認された。このことから、食中毒残品特有の毒性物質の存在が示唆された。しかし、クロマトグラフィーで得られた画分には明確な細胞毒性が確認できなかったため、細胞毒性の条件について再検討をした。 また、併行して、各抽出画分について、中毒検体に共通し、市販品には含まれない物質の探索を行うため、予備実験的にLC-Q-TOFMSによる主成分解析を実施し、中毒試料に特有と思われるピークの存在を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験動物系での横紋筋融解症の再現ができず試料の浪費となる可能性があったため、細胞毒性での評価とするための条件検討に時間を要した。予備実験的に実施したLC-Q-TOFMSによる主成分解析で中毒試料に特有と思われるピークの存在を確認したため終了期限を延長し、継続することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
中毒検体及び市販検体からの調製した抽出物の細胞毒性試験による評価を行いながら、併行してLC-QTOFMS等のHRMSによる解析を行い、中毒検体に特異的含まれる物質の特定を目指す。また、HRMSで得られた分子量情報やMSフラグメント解析を行い、目標物質の分子構造について検討する。さらに、これらを情報を指標として原因物質の精製を目指す。
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