Project/Area Number |
21K05956
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
金 京純 鳥取大学, 農学部, 准教授 (20646012)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 住血原虫 / 吸血節足動物 / ベクター / 鳥類の血液寄生虫 / 吸血性節足動物 / 媒介能 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、鳥類の体表および巣内の吸血節足動物を対象とし、鳥類住血原虫の未知のベクターを特定することで、自然界における住血原虫の伝播・維持サイクルを明らかにする。鳥類の住血原虫の多くはベクターに関する情報が著しく不足している。本研究では、宿主鳥類の体表および巣内の吸血節足動物から、住血原虫DNAの検出に加え、唾液腺内の感染期仔虫を確認することで媒介能を証明し、ベクターを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
住血原虫は、脊椎動物の血液に寄生し、吸血性節足動物によって媒介される。鳥に寄生する住血原虫は200種以上が知られているが、媒介節足動物(ベクター)が特定されているのは約40種(2割)のみである。本研究は、鳥類に寄生する吸血節足動物に焦点を当て、ベクターが明らかにされていない住血原虫のベクターを特定することを主目的とする。また、本研究では、国内の一定地域における野鳥類の住血原虫感染状況を複数年にわたり調べることで、国内で感染環が維持されている在来の住血原虫を明らかにする。 2023年度は、野鳥の血液約300検体についてPCR法による住血原虫の検出を実施した結果、陽性率は6.2~15.8%であり、Plasmodium属およびHaemoproteus属が検出された。これらの遺伝子型を調べた結果、日本を含め世界的に広く分布する遺伝子型と、国内に限って分布する遺伝子型が明らかになった。また、渡り鳥から検出される住血原虫のなかには、海外で感染したと考えられる遺伝子型の存在が示唆された。なお、本実験で用いたPCRプライマーは、Leucocytozoon属の感染を過小評価している可能性があるため、今後、Leucocytozoon属特異的プライマーを用いてPCRを実施する予定である。 鳥類住血原虫の未知のベクターを探索する目的で、野鳥類の巣内吸血節足動物について調査した。その結果、ダニ類、ノミ類が採集され、これら吸血節足動物について、PCR法による住血原虫DNAの検出を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19流行による移動制限のため、県外調査地におけるサンプリングを当初の計画通りに実施することができなかった。 昨年に引き続き、調査対象とした野鳥の繁殖コロニーが放棄されたため、当初の予定に比べ、実際に採取できた検体数が少なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き野鳥検体および吸血節足動物を採取し、住血原虫の検出を試みる。 これまで用いているPCRプライマーは、Leucocytozoon属の感染を過小評価している可能性があるため、今後、Leucocytozoon属特異的プライマーを用いてPCRを実施する予定である。
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