自然免疫型制御性B細胞の分化機序と炎症制御機構の解明
Project/Area Number |
21K05970
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42030:Animal life science-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
藤間 真紀 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40542246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片貝 智哉 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00324682)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | B細胞 / 炎症制御 / IL-10 / サイトカイン / Toll様受容体 |
Outline of Research at the Start |
免疫反応を抑制的に制御するB細胞亜集団、制御性B細胞(regulatory B cell, Breg)には、抗原特異的に誘導される獲得免疫型と、Toll様受容体などの自然免疫シグナルを介して迅速に誘導される自然免疫型がある。本研究では、申請者らが発見したIκBNSを手がかりにして、未だ不明な点が多い自然免疫型Bregの実態と分化機序を明らかにする。また、自然免疫型と獲得免疫型の制御性B細胞の特徴と作用機序を比較解析することで、B細胞による炎症制御機構の全体像を明らかにする。さらに応用研究への発展を視野に入れ、自然免疫型を含む制御性B細胞による免疫疾患制御法を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度から引続き、炎症性物質のひとつであるリポ多糖(LPS)によって誘導される自然免疫型制御性B細胞(自然型Breg)の性状と機能の解明を目指した。生体内で抗炎症性サイトカインであるIL-10を産生するB細胞は主に脾臓のB10細胞(CD19+CD5+CD1dhi)と呼ばれる亜集団であることから、マウスの脾臓から分離したB10細胞によるT細胞の抑制効果を調べたところ、核内因子であるIκBNS依存的にT細胞のIFNγ産生を抑制した。LPS刺激されたB10細胞はIL-10を産生するが、T細胞の抑制活性は抗IL-10抗体の存在下やB10細胞とT細胞の直接接触を阻害した場合にも観察された。これらの結果から、LPS刺激されたB10細胞は主にIL-10以外の可溶性物質を介してIκBNS依存的にT細胞の炎症応答を抑制すると推察された。一方、マクロファージの炎症応答における B10細胞の効果を調べた実験では、 B10細胞による炎症抑制にB10細胞とマクロファージの直接接触が必要であったことから、標的細胞の種類によってB10細胞の抑制機序が異なる可能性が示唆された。今後は、標的細胞種ごとにどのようにB10細胞が抑制機能を発揮するのか、その機序の解明を目指す。さらに前年度と本年度の研究によって、B10細胞がIL-10以外のサイトカインも産生することで炎症抑制機能を発揮している可能性が示唆されたことから、B10細胞が産生するサイトカイン数十種類をスクリーニングするサイトカインアレイを実施した。その結果、LPS刺激によってB10細胞で産生増強されるサイトカインの候補を数種類挙げることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、制御性B細胞の機能解析のためのin vitro実験系を複数確立し、in vitro実験において自然免疫刺激によって誘導される抑制性B細胞の新たな機能が見出されたという点では、大きな進捗が見られた。一方で、リポ多糖(LPS)投与による腹膜炎モデルを用いて生体内で発生・分化する制御性B細胞の局在や機能の解明を目指した実験では、年度の途中でIL-10産生B細胞の誘導効率が低下したため、in vivo実験の進捗はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
制御性B細胞(Breg)の機能解析のためのin vitro実験系が確立できたため、in vitroでのBreg機能解析や作用機序解析を推進する。また、難航したリポ多糖(LPS)投与による腹膜炎モデルでは、制御性B細胞の誘導効率が安定するLPSのロットチェックを行うことで、試薬のロットの違いによる実験誤差が小さくなるようにすることで問題の解決をはかる。また、腹膜炎モデルに加えて当研究室で確立されている自己免疫疾患モデルでのBregの機能解析も行う。このようなin vivo実験では、研究分担者である片貝博士による生体イメージング技術を用いて、当初の研究計画にあった生体リンパ組織内のBregの局在や周辺細胞との相互作用の解析も行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)