Project/Area Number |
21K05973
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42030:Animal life science-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
光永 佳奈枝 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点助教 (10398240)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 卵巣 / 卵胞 / SSメッシュ法 / 急速冷却ガラス化法 / コラゲナーゼ / 卵胞細胞 / 卵幹細胞 / 表面抗原 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、卵幹細胞研究や卵巣摘出が及ぼすヒトへの治療に役立てるため、卵巣内に存在する細胞についての表面抗原を網羅的に探索し、卵巣を取り巻く発生の仕組みを表面抗原で特徴化する。 卵巣内の細胞は、卵胞形成を行い、順よく1個ずつ卵子を排卵する。ホルモンが産生される中、順よく卵胞形成を行なう発生は謎である。卵巣内の細胞を発生段階に応じて表面抗原で識別できれば、卵巣疾患や卵幹細胞研究の基本的指標となりうることが期待される。そのため本研究にて卵巣内の細胞を表面抗原で識別する
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、卵幹細胞研究や卵巣摘出が及ぼすヒトへの治療に役立てるため、卵巣内に存在する細胞についての表面抗原を網羅的に探索し、卵巣を取り巻く発生の仕組みを表面抗原で特徴化する。 卵巣内の細胞は、卵胞形成を行い、順よく1個ずつ卵子を排卵する。ホルモンが産生される中、順よく卵胞形成を行なう発生は謎である。卵巣は卵子を成熟させる器官であるが、女性ホルモンを分泌し、体を正常に保つ内分泌器でもあある。卵巣摘出は子孫を残せないばかりか、ホルモン不足で精神の安定性を欠き、更年期障害や骨密度低下、コレステロールの上昇などを引き起こし、たちまち人体の老化を促進してしまう。成熟に特徴的な細胞表面抗原を同定し、分化過程の異なる細胞を選別できれば、卵巣疾患や卵幹細胞研究の基本的指標となりうる。 今年度は、本研究の3つのカテゴリーのうちの細胞の単離、及び凍結保存手法の確立を重点的に計画を進めた。卵胞形成を始める時期の細胞から研究に用いたマウスの卵巣組織はSSメッシュ法にて乖離し、分離し、次のカテゴリーの実験に用いるために凍結保存を行なった。従来の緩慢法では大きさが異なる卵胞細胞、及び卵巣細胞では保存液が十分に行き渡らないため、融解後、ほとんど実験には使えない。そこで計画通りに急速冷凍ガラス化法を導入し、本実験を遂行するための限られた卵巣内細胞の分離と取得に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3つのカテゴリーのうち1つめの「細胞の単離」は、順調に進み、限られた卵巣内細胞の分離と取得に成功した。S Sメッシュ法にくわえ、コラゲナーゼとヒアルロニターゼを組み合わせ、単一細胞取得の効率化が図れた。しかしながら次のカテゴリーの実験では大量の卵巣内細胞が必要であったために採材細胞の凍結をおこなった。自身の実験装備が不十分で、場所がない理由から施設から借りることができなかったため、計画とは異なった緩慢法で凍結をおこなっていた。緩慢法では大きな細胞または大きさが混在する細胞を凍結保存をすることが難しく、表面抗原のスクリーニングを行なうとはいえ、材料が不足し、その方法への方向性を確立できていない。スクリーニング用プレートについては、当初日本では全く確保することができず、自作を試みるしかなかったが、海外へアピールを行い、市販のものを導入しやすくなった。データベース作成のための3つ目のカテゴリーについては、IT関連のソフトや技術をサーチ中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の3つのカテゴリーのうち、1と2の連携を行なうために凍結技術の確立が必要となった。本資金の支援により実験をするための装備ができたため、従来、日本が先導して開発がなされてきた卵巣及び卵子の凍結技術、妊孕性温存技術を取り込みながら、実験に十分に使用できる細胞の単離と収集をおこなう。卵胞細胞を単離する際にコラゲナーゼを利用すると効率がよくなる結果を得た。しかしながら細胞の消化剤は、少なからずとも表面抗原への影響を有するため、CD抗原の特異性をリスト化し、そのデータをもとに効率良い解析へ応用する。2つ目のカテゴリーである96Well Plateを用いた表面抗原スクリーニングは、海外へアピールすることで得られたとはいえ、市販のスクリーニングPlateがまだ高価であるため、1回分を5回に分け実験を行う他、計画にあった通り自作も試みる。と同時に国内外へのアピールと協力を募り、研究の協力者、共同研究先の獲得を行うことによって、経費コストを下げていく。3つ目のカテゴリーは次年度は計画予定には無いため、引き続きのサーチをおこなっていく予定である。
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