Transportin-1が担う非古典的核輸送機構解明に向けた構造生物研究
Project/Area Number |
21K06031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43020:Structural biochemistry-related
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
深井 祥子 (藤間祥子) 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (40363535)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 構造生物学 / 核輸送 / 結晶構造解析 / クライオ電子顕微鏡解析 |
Outline of Research at the Start |
核局在蛋白質は、核局在化シグナル配列(NLS)を持ち核内輸送受容体によって核内に運ばれる。一方、明確なNLSを持たないが、核に局在する蛋白質も多く存在する。申請者は核内輸送受容体Transportin-1が典型的NLSを持たない2つの蛋白質を核輸送することを見いだしている。これら蛋白質は、糖尿病治療あるいは悪性腫瘍発症に関与する重要な創薬標的蛋白質である。本研究では、重要な創薬標的であるこれら蛋白質の核輸送機構制御薬創成を志向した構造生物研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、Transportin-1が輸送する典型的な核輸送シグナル配列を持たないカーゴ蛋白質[PPARg、ZFTA(別名C11orf95)-RelA]に着目し、その輸送機構を構造生物学的に明らかにすることを目的とする。2つのカーゴ複合体の構造を決定する計画で、1つは強度クラスタリングを用いたX線結晶構造解析法、もう1つはクライオ電子顕微鏡単粒子解析法を用いる。2022年度までに、目標に掲げた2つの構造決定には成功し、2023年度は、新たな構造解析および構造を基盤とした機能解析を行った。それぞれの構造研究について2023年度の研究実績を報告する。 PPARg の核輸送機構解明に向けた研究では、決定した構造を基盤に輸送機構を提案し、変異体を用いた生化学実験および細胞を用いた核内輸送実験でモデルの妥当性を評価した。結果、提案した輸送モデルを支持する実験結果を得た。現在論文を投稿しており査読中である。 ZFTA(C11orf95)-RelAの核輸送機構の解明研究では、ZFTAの核輸送に関与する新規ドメインの構造をX線結晶構造解析法を用いて1.95Å分解能で決定した。構造決定したZFTAドメイン領域を用いて亜鉛の配位が及ぼすTransportin-1結合の評価をあらためて行った。このドメインのZn-finger部分のみで行った実験とほぼ同じ結果を得た。これまでの一連の構造生物研究をまとめて、論文を執筆中である。 また、2023年度には、理化学研究所グループと共同研究して開発したX線回折強度クラスタリング法による蛋白質構造多型同定の論文を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請計画ではTransportin-1と2つの異なるカーゴ蛋白質・ペプチド複合体の構造解析および機能解析を目指した研究を計画した。3年目となるR5年度までに全ての構造決定と輸送モデルを立証するための生化学がおよび細胞実験を行うことができた。 PPARg複合体に関しては、第一著者、責任著者として論文を執筆し、現在査読中である。 ZFTA複合体に関しては、こちらも、第一著者、責任著者としての論文を執筆中である。また、構造決定にあたり、新しい解析方法の開発と評価に取り組み、共著者として論文を執筆し発表した。 論文の執筆や出版までの過程で遅れをとっているが、計画した研究をほぼ実施することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
R5年度が計画の最終年度であったが、1年延長をした。延長期間には論文執筆および現在投稿中の論文のリバイズ実験を行う計画である。 研究終了以降は得られた研究をさらに発展させる新たな研究を展開する計画である。 PPARgの研究に関しては、申請者が提供した核輸送モデルがより広く核内受容体スーパーファミリーにおいて適用できるのかを検証する研究を展開する。 ZFTAの輸送研究においては本研究で決定した結合モデルを用いて有効な阻害剤設計を目指した構造研究を展開する。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)