エンドサイトーシス経路を基軸とした細胞内輸送経路の解明
Project/Area Number |
21K06087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
十島 純子 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (00431552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十島 二朗 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 教授 (00333831)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | エンドサイトーシス / 細胞内輸送 / エンドソーム / TGN / リサイクル経路 / アクチン / クラスリン小胞 / リサイクル |
Outline of Research at the Start |
エンドサイトーシスは様々な細胞外の物質を細胞内へと取り込む機構で、その過程における小胞の形成、細胞内への取り込み過程の解明は進みつつある。しかし、エンドソームの質的変化(形成、成熟)に伴う細胞内輸送経路の制御については未だ不明な点が多い。以前の研究で研究代表者らは出芽酵母の蛍光エンドサイトーシスマーカーの開発に成功し、そのマーカーを用いエンドサイトーシス関連遺伝子の網羅的なスクリーニングを行ない、多数の出芽酵母変異体の単離に成功した。本研究ではこれら変異体の詳細な解析を通して、エンドサイトーシス経路におけるエンドソームの形成、成熟を中心とした細胞内輸送経路の全体像を明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は以下の研究を実施した。 (1) クラスリン小胞の初期エンドソームへの融合機構の解明については、これまでの研究でEps15の酵母ホモログであるPan1pがエンドサイトーシス後期過程の主要制御因子であることを明らかにした。本年度はPan1pをエンドサイトーシス部位へリクルートする因子を明らかにするために、Pan1複合体の中で酵母EpsホモログのEnt1p/2p, 酵母HIP1RホモログのSla2pをペルオキシソームへ繋留した際のPan1pへの影響を調べた。その結果、これらはいずれも単独でPan1pをペルオキソソームへリクルートすることが出来なかったが、3つ同時繋留することによりPan1が部分的に係留されることを明らかにした。 (2) ゴルジ体由来小胞とエンドソームの融合機構については、これまでの研究でTlg2局在区画がエンドサイトーシス経路の初期・選別区画であることを明らかにした。本年度の研究では、この初期選別区画がTGN内で形成される機構を明らかにするために、ゴルジ体/TGN/エンドソーム間の輸送に関わる遺伝子の欠損体におけるTlg2pの局在への影響を調べた。その結果、Tlg2pがTGNに局在できなくなる変異体を複数単離することに成功した。また以前の研究で、Vps9(Rab5のGEF)のTGNからエンドソームへの輸送がRab5の活性を制御していることを明らかにした。本年度は、Vps9のTGNからの輸送に複数のクラスリンアダプタータンパク質が協調的に働いていることを明らかにした。 (3)エンドソームにおける積荷の分解とリサイクリングの選別機構については、TGNを経て細胞膜へリサイクルされる経路と、TGNを経て細胞膜へ輸送される分泌経路を区別するために、この経路の積荷にHaloタグを付加することでリサイクル経路を特異的に標識するマーカーの作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エンドサイトーシスは様々な細胞外の物質を細胞内へと取り込む機構で、栄養物質の摂取、免疫応答機構、病原体の細胞内への感染など多くの生命現象に関与している。以前の研究で、研究代表者らは出芽酵母の受容体仲介型エンドサイトーシスを可視化する蛍光エンドサイトーシスマーカーの開発に成功し、そのマーカーを用いたエンドサイトーシス関連遺伝子の網羅的なスクリーニングを行なった。その結果、エンドサイトーシスの輸送経路に異常のある多数の出芽酵母変異体の単離に成功した。本研究ではスクリーニングにより得られた変異体の詳細な解析を通して、エンドサイトーシス経路におけるエンドソームの形成、成熟を中心とした細胞内輸送経路の全体像を明らかにすることを目的とする。具体的には、(1)クラスリン小胞の初期エンドソームへの融合機構の解明、(2)ゴルジ体由来小胞とエンドソームの融合機構、(3)エンドソームにおける積荷の分解とリサイクリングの選別機構、の3つのプロジェクを実施している。 本年度は、3つのプロジェクトそれぞれについて研究を進め、一定の成果を得た。またその結果の一部について論文を執筆し投稿した。以上の通り、研究は概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題(1)については、ラパマイシンヘテロ二量体化法を用いてPan1pをエンドサイトーシス部位へリクルートする因子を明らかにしていく。前年度の研究で、Ent1/2p, Sla2p を同時に発現させることで、部分的にPan1がペルオキシソームへ係留されることが分かった。そこで、エンドサイトーシスの初期過程で働く因子をペルオキシソームに繋留させた場合、他の初期過程の因子がリクルートされるか、そしてPan1pがリクルートされるかを調べる。 研究課題(2)については、初期選別区画がTGN内で形成される機構を明らかにする。本年度の研究で、Tlg2pがTGNに局在できなくなる変異体を複数単離することに成功した。これらの変異体について、まずエンドサイトーシスマーカーである蛍光alpha-factorの輸送、研究課題(3)で作成したリサイクル経路の輸送、などがどのような影響を受けるかを調べる。また、Tlg2p以外のTGN局在タンパク質の局在も変化するかを調べる。また、これらのマーカータンパク質のタイムラプス解析を行うことでTGNの成熟への影響も調べる。 研究課題 (3)については、研究課題(1)と合わせて、エンドサイトーシスの積荷の分解とリサイクリング経路の選別がどのように起こるかについて明らかにする。
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Report
(3 results)
Research Products
(61 results)
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[Journal Article] Pan1p, yeast Eps15, serves as a master regulator of the late stages of the endocytic pathway2022
Author(s)
Mariko Enshoji, Yoshiko Miyano, Nao Yoshida, Makoto Nagano, Minami Watanabe, Mayumi Kunihiro, Daria E. Siekhaus, Junko Y. Toshima, and Jiro Toshima
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Journal Title
J. Cell Biol.
Volume: 10
Issue: 10
Pages: 1-10
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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