植物の老化過程における葉緑体DNA分解の生理的意義の解明
Project/Area Number |
21K06230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高見 常明 岡山大学, 総合技術部, 技術専門職員 (70614254)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | オルガネラDNA / 葉緑体 / 光合成 / 老化 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、①葉の老化における葉緑体DNA分解によって生じるシグナル因子の特定と、②そのシグナル因子により引き起こされる老化遅延などの現象の詳細を明らかにし、研究代表者が提案するオルガネラDNA分解産物由来のシグナル因子による葉緑体と核の新たなクロストーク機構を検証する。加えてこれまでにゲノム編集で作出したイネ DPD1破壊株を新たな実験対象として検証実験を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は葉緑体DNAが葉の老化過程において積極的に分解されていることを見出し、葉緑体DNA分解の生理的意義を明らかにすることを目的にモデル植物のシロイヌナズナとイネを対象に実験を行った。シロイヌナズナにおいて早期老化の表現型を示すatg5変異株とのオルガネラDNA分解ができないdpd1変異株との二重変異株を用いた実験から、atg5変異株の早期老化の表現型が抑圧されることを見出した。表現型の抑圧を説明する目的で遺伝子発現解析を行い、老化と相関を示す遺伝子群の単離に成功した。またatg5 dpd1二重変異株において老化と相関する遺伝子群の発現が低下していることも明らかとなった。またイネを用いた実験ではCRISPR-Cas9によりイネDPD1が破壊された株を用いてその表現型解析を行い、シロイヌナズナDPD1と同様に花粉のオルガネラDNAを分解に関与していること明らかにした。一方でシロイヌナズナdpd1変異株では老化葉においてオルガネラDNAの分解は認められないのに対し、イネDPD1破壊株では分解が認められた。加えてシロイヌナズナdpd1変異株で見られたリン欠乏に対する応答性の低下は見られなかった。以上のことからシロイヌナズナ、イネともにDPD1は花粉のオルガネラDNA分解に関わっているが、葉におけるオルガネラDNA分解やリン欠乏への応答性については植物種によってその機能が多様化していることが考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)