Project/Area Number |
21K06348
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
井上 幹生 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (10294787)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 資源分割 / 競争 / 渓流魚 / イワナ / アマゴ / 種間競争 / 河川性魚類 / 二次生産 / 採餌様式 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、「資源分割による生物種の共存が生産性を高める」という予測を検証する。資源分割とは、類似した複数種が共存する際にエサや利用する場所(資源)を違えるという現象である。それぞれの種が得意な方法で資源を利用することによって共存するというものだが、この「得意な手法への特化」が集団全体での生産力を高めるという予想を検証する。渓流魚であるアマゴとイワナを対象に、これらが1種単独で生息する場合よりも2種共存する場合の方が生産性が高まるかについて、行動的側面に注目し、そのしくみを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,「資源分割(棲み分け、食いわけ)による生物種の共存が生産性を高める」という予測を検証することを目的としている.種間での資源分割のしくみに関する知見が豊富に蓄積されているサケ科魚類(イワナ、アマゴ)を用い,個体レベルでの行動様式に着目することで,生産性を高めるプロセスや仕組みといった機構的な側面を明らかにする.また,長期観測を行うことで,予想される仕組みが実際に野外で顕在化しているかについて検討する. これまでイワナとアマゴの種間関係に関する研究を行ってきた四国の仁淀川水系黒川源流域を調査地とする.本研究申請時(2020年)より,2つの支流の3調査区(イワナ優占区,アマゴ単独区,共存区)を選び,個体レベルでの調査(移動,成長,食性)を行ってきたが,2022年度までにその野外調査は完了した.2020年より開始した17調査区間および2022年に追加した3調査区間の合計20調査区間を用いた集団レベルでの長期観測(3月,6月,8月に標識再捕,サイズ計測)を引き続き実施し,2020,2021,2022,および2023年生まれの4世代それぞれの集団の個体数および体サイズの動態を観測中である. これまでに得られたデータの一部を用い,1編の論文を公表した.また,個体レベルのデータは解析を進め,論文執筆に向けて準備中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた3ヶ所で個体レベル調査を終え,解析も進んでいる.20ヶ所での長期観測に関しては,2023年1月に稀な融雪出水攪乱があったため,2022年および2023年生まれ世代にダメージがあった.しかし,調査は継続しており,4世代(2020, 2021, 2022, 2023年生)のデータが継続的に得られている.一部のデータを用いた論文を発表し,次の論文に向けての個体レベル調査の解析も進んでいる.これらのことから,概ね順調と言えるであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
集団レベルでの長期観測については,今後も,これまで同様に初夏、晩夏、翌春の年3回の定期調査を行っていく。個体レベル調査の解析を進め,論文執筆にとりかかる。集団レベル調査についても解析に着手する。
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