Project/Area Number |
21K06374
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
田川 義晃 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50303813)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 大脳 / 神経回路形成 / 発達 / 神経活動 / 脳梁 |
Outline of Research at the Start |
哺乳類の大脳は、様々な領域・領野からなり、その間は特異的なパターンでつながれている。本研究では、投射先が異なる大脳神経回路が発生発達期にどのようなメカニズムで形成されるのかを明らかにする。大脳の代表的長距離投射細胞であり、左右半球をつなぐ脳梁投射細胞をモデルとして、(1)発達期のサブネットワーク同期活動により投射先特異的な神経回路が形成されるという仮説を検証する。(2)脳梁投射細胞が大脳情報処理において果たす役割を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は哺乳類大脳の代表的な長距離神経回路である脳梁軸索投射をモデルとして、活動依存的な神経回路形成機構の解明をめざす研究を行なった。子宮内電気穿孔法を主に用いてマウス大脳に神経活動を変化させる種々の分子操作を行い、大脳神経回路の形成諸過程(脳梁軸索投射を含む)に与える影響を定量的に解析する実験を行なった。その結果、以下の研究成果が得られた。(1)発達期の脳梁投射細胞同士の自発同期活動が投射形成に重要であることを示した。この結果は論文発表を行なった(Tezuka, Hagihara et al., eLife, 2022)。(2)活動依存的な脳梁投射に関わる分子としてCav1.2とNav1.2に注目し、その疾患変異が脳梁投射を障害することを示した。Cav1.2の部分は学会発表及び論文発表を行い(Nakagawa-Tamagawa et al., Frontiers in Neuroscience, 2021)、Nav1.2は学会発表ののち論文発表の準備を進めている。(3)Cav1.2疾患変異の下流で働く分子機構の解析を進め、Cav1.2疾患変異による大脳回路形成障害が下流分子の操作によって一部レスキューできることを見出した。この成果は論文発表準備中である。Nav1.2とCav1.2は神経発達症やてんかんの疾患原因であり、疾患変異が発達期大脳の回路形成を活動依存的なメカニズムで障害することを明らかにし、その下流分子機構の研究から、障害を回復させる手段を見出した本研究は、今後の研究につながると期待できる。
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