Project/Area Number |
21K06393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | Chiba University (2023) Kyoto University (2021-2022) |
Principal Investigator |
田中 洋光 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (30705447)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 全反射顕微鏡 / Neurexin / シナプス小胞 / エンドサイトーシス / シナプス形成 / シナプス伝達 / 全反射蛍光顕微鏡 / 海馬神経細胞 |
Outline of Research at the Start |
中枢神経系における情報伝達は、シナプスと呼ばれる1umに満たない接合部位を介して行われる。シナプス前終末では、活動電位が到達後1 ms以内に、シナプス小胞内の神経伝達物質が開口放出され、その後小胞が取り込まれて再構成される機構があると考えられている。しかしながら、この超高速の現象には未だ不明な点が多い。特に、複種類報告されている取り込みは、従来の実験系では同一の生細胞で個別に可視化できておらず、本当に全て実在するのかは明らかでない。本研究では、単一シナプスレベルでシナプス小胞の動態を、リアルタイムかつ高頻度、高シグナルノイズ比で可視化し操作できる新たな実験系を構築し、その全体像を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
シナプスにおける神経情報伝達は、活動電位の到達直後にシナプス前終末から行われ、高頻度の活動電位にも対応する。この情報出力を可能にするために、シナプス前終末にはタンパク質が密に集積した「アクティブゾーン」と呼ばれる細胞膜領域があり、シナプス小胞を効率的に開口放出して再構成する仕組みがあると考えられている。しかしながら、アクティブゾーン周辺でどのようにシナプス小胞が放出して取り込まれ、機能的な小胞が再構成されるのかは未だ明らかでない。研究代表者はこれまで、神経伝達物質受容体の動態やシナプス小胞の開口放出を、全反射顕微鏡を用いて高時空間分解能でライブイメージングできる独自の実験系を構築してきた。
2023年度では、その実験系を用いてラットの海馬神経細胞に、pH感受性GFPであるSEPを融合させた小胞構成膜タンパク質Synaptophysinを、遺伝子導入により発現させた。そして、活動電位を誘発する電場刺激を細胞に加えて、シナプス前終末からシナプス小胞を放出させて、バルク型エンドサイトーシス、クラスリン依存型エンドサイトーシス、超高速型エンドサイトーシスによって取り込まれたと考えられるSynaptohysinの可視化に成功した。そして繰り返し刺激による機能的な小胞の再構成の動態を明らかにし、これらの成果をまとめて論文投稿し受理された。以上により、高速の情報出力が実現される神経情報伝達機構の解明に貢献した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の目的通り、各型のエンドサイトーシスを可視化でき論文も受理された。ただし、一部の研究成果については研究環境の変更などにより、より精緻に検討を行う必要が生じた。次年度中に、研究成果を公表できるようにする。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの実験データ・解析結果をまとめて研究成果の公表に努める。また解析技術を応用して、幅広い研究展開へもつなげる。
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