Project/Area Number |
21K06503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology (2022-2023) Ritsumeikan University (2021) |
Principal Investigator |
今村 比呂志 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助教 (40552485)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 蛋白質医薬品 / 物理劣化 / 凝集 / 変性 / 抗体 |
Outline of Research at the Start |
蛋白質医薬品は蛋白質を主成分とする医薬品であり、その特異性の高さと重大な疾患に有効なことから今後ますます利用されることが期待される。一方、蛋白質であることから低分子医薬にはない変性と凝集の問題を抱えている。変性と凝集は、化学組成を変える化学劣化と区別され、物理劣化と呼ばれる。蛋白質医薬品の物理劣化は薬効の低下を招くだけでなく、免疫応答を引き起こす可能性もある。物理劣化しにくい蛋白質分子や条件を限られた時間、資源の中で十分に検討することは容易ではない。本研究では、短期の実験データから、凝集の数理モデルに従って、長期で起こる変性・凝集を予測(=“早期診断”)する手法を開発することを目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
蛋白質医薬品は蛋白質を主成分とする医薬品であり、その特異性の高さと重大な疾患に有効なことから今後ますます利用されることが期待される。一方、蛋白質であることから低分子医薬にはない変性と凝集の問題を抱えている。変性と凝集は、化学組成を変える化学劣化と区別され、物理劣化と呼ばれる。蛋白質医薬品の物理劣化は薬効の低下を招くだけでなく、免疫応答を引き起こす可能性もある。物理劣化しにくい蛋白質分子や条件を限られた時間、資源の中で十分に検討することは容易ではない。本研究では、短期の実験データから、凝集の数理モデルに従って、長期で起こる変性・凝集を予測(=“早期診断”)する手法を開発することを目標とする。具体的には、(a)蛋白質の変性・凝集のし易さを長期保管試験せずに短時間でアッセイする方法の開発、(b)アッセイ系で観測される変性・凝集のモデリング、を実施する。 蛋白質の凝集は、「(i) 変性を伴う凝集」と「(ii) 変性を伴わない凝集」がある。2023年度は「(i) 変性を伴う凝集」の”早期診断”法として、凝集体になる前の初期過程(変性構造)を明らかにした。小角散乱法を用いて酸性溶液中の抗体を測定したところ、天然構造とは異なる特徴的なKratkyシグナルがギニエ領域以降に見られた。その由来を理論解析したところ、変性の際、天然構造に特徴的なFcとFab領域間の長距離の相関が失われていることがわかった。 「(ii) 変性を伴わない凝集」について、ミオグロビンをモデルとして小角X線散乱データに見られる構造因子と分子間相互作用の関係の解析を進めた。また、抗体医薬品の溶解性のスクリーニングに用いられているポリエチレングリコール沈殿アッセイの溶解性パラメータの物理化学的起源を検討した。従来考慮されている高分子と蛋白質間の排除体積効果に加え、蛋白質間相互作用が沈殿耐性をもたらしていることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「(a)蛋白質の変性・凝集のし易さを長期保管試験せずに短時間でアッセイする方法の開発」は「(i) 変性を伴う凝集」と「(ii) 変性を伴わない凝集」いずれについても実験データの取得と解析と再現性の確認が進み、計画通り進んだ。「(b)アッセイ系で観測される変性・凝集のモデリング」は「(i) 変性を伴う凝集」と「(ii) 変性を伴わない凝集」いずれについてもモデル式による実験データの再現および、物理パラメータの解析が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
「(a)蛋白質の変性・凝集のし易さを長期保管試験せずに短時間でアッセイする方法の開発」については、変性剤濃度変調法における変性剤(酸およびグアニジン塩酸塩)の効果について成果の公表を進める。「(b)アッセイ系で観測される変性・凝集のモデリング」については、分子間相互作用と凝集の関係式を用いた実験データの解析法について成果の公表を進める。また、適宜再現性などの検討を進める。
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