Structural analyses of PMP22 and MPZ to elucidate the molecular mechanism of Charcot-Marie-Tooth disease
Project/Area Number |
21K06515
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
坂倉 正義 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 准教授 (20334336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三尾 和弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, ラボチーム長 (40470041)
田辺 幹雄 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任准教授 (00716871)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | シャルコー・マリー・トゥース病 / PMP22 / MPZ / ミエリン / 末梢神経 |
Outline of Research at the Start |
1型シャルコー・マリー・トゥース病(CMT1)は、末梢神経ミエリンの形成異常を特徴とする神経疾患であり、ミエリンタンパク質0(MPZ)または末梢ミエリンタンパク質22(PMP22)の遺伝子変異により誘起される。これらの遺伝子変異は、MPZが多量体化することにより膜と膜を接着する機能を阻害すると考えられるが、そのメカニズムは解明されていない。本研究では、核磁気共鳴法(NMR)・X線結晶構造解析・電子顕微鏡解析を組み合わせることにより、CMT1を誘発する遺伝子変異が、MPZ依存的な膜重層化を阻害するメカニズムを原子レベルで明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は先行研究で、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)の原因遺伝子産物であるミエリンタンパク質ゼロ(MPZ)の細胞外ドメイン(ECD)が、MPZの膜接着活性の発現に重要な8量体形成残基とは異なる残基を介してホモ相互作用(S相互作用)を形成することを見出している。本年度は、S相互作用領域上における3種類のCMT関連アミノ酸残基置換(W72C, D80N, V84F)がMPZ-ECDに及ぼす影響を解析した。 W72C変異型ECD(W72C-ECD)について粒子サイズと膜接着活性の解析を行った結果、W72C-ECDが膜接着活性を有していないジスルフィド結合性の2量体を形成することが示された。さらに、W72C-ECDのCDスペクトルはβシート形成を示したが、NMR解析では、タンパク質の凝集を示唆するスペクトルパターンが観測された。W72C-MPZは、タンパク質凝集が起点となるGain-of-functionメカニズムでCMTを誘起する可能性が考えられる。 D80N-ECDについては、8量体に加えて、2量体および単量体と推定される状態が検出された。8量体は膜接着活性を保持していたが、単量体と考えられる成分については、膜接着活性が観測されなかった。一方、D80N-ECDのNMR解析の結果、S相互作用部位上の残基について、野生型(WT)よりも大きい濃度依存的化学シフト変化が観測され、D80N-ECDがWTと比較してS相互作用を形成しやすいことが示唆された。S相互作用の亢進とCMT発症の関連性は、現時点では不明である。 V84F-ECDは単量体として存在し、膜接着活性を有していなかった。V84F-ECDのNMR解析の結果、8量体形成に関与するH86においてWTとの化学シフト差が観測され、V84F変異がH86の構造変化を誘起することにより8量体形成を阻害し、MPZの膜接着能を失わせることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MPZについては、研究実施計画通りに研究が進み、疾患関連変異が分子構造・機能に与える影響が明らかにされつつある。 PMP22については、酵母発現系を用いたリコンビナントPMP22の調製条件の検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
S相互作用の亢進が観測されたD80N変異型MPZ-ECDについてSEC-MALS解析を行い、D80N-ECDの会合状態を明らかにする。また、D80NがS相互作用に与える影響を8量体化の影響を排除した状態で定量的に解析するため、これまでに単量体として存在することが示されているW28A等の変異体にD80N変異を導入した二重変異体を調製し、NMR解析を行う。 PMP22については、N末端にBRILを融合させたリコンビナントBRIL-PMP22融合体の精製および結晶化に取り組む。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)