Project/Area Number |
21K06553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
和田 戈虹 (孫戈虹) 同志社女子大学, 薬学部, 教授 (00314427)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ミクロオートファジー / オートファジー / 小腸上皮細胞 / HOPS複合体 / 低分子GTPase / 液胞型ATPase / 低分子量GTPase / リソソーム / 低分子GTPタンパク質 |
Outline of Research at the Start |
授乳期の発育不良は子供の体や脳の発達に重大な影響を及ぼす。また、母乳には様々な生体防御因子が豊富に含まれており、母親から新生児に免疫を賦与する大切な伝達メカニズムの中心をなしている。申請者はマウス新生仔の小腸上皮細胞が母乳成分をエンドサイトーシスで取り込んだのち、ミクロオートファジーとよばれる特徴的な膜ダイナミクスを介して分解オルガネラに輸送していることを明らかにした。本研究は、腸管上皮組織を用いてミクロオートファジー分子機序を解明すると同時に、栄養吸収や組織の恒常性維持にミクロオートファジーが果たす生理的役割を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまで、mVam2やRab7など、オルガネラ・ダイナミクスを担う分子やエンドソームの酸性化を担うプロトンポンプV-ATPaseの個体レベルでの生理機能を明らかにする研究を展開してきた((Aoyama et al., Dev Cell 2012; Kawamura et al., Nat Commun 2012, Sun-Wada et al., J Cell Sci 2006, 2009; Circ. Res. 2010; Sci Rep 2015; Takahashi et al., Sci Rep 2017, Matsumoto et al., Sci Rep 2018, Noda et al J. Biol. Chem. 2023)。エンドソーム関連遺伝子欠損のもたらす表現型を解析している過程で高等動物細胞でのミクロオートファジーを発見し、細胞生物学の分野で注目される成果を得た。今年度、これらの欠損マウスを用いて、小腸上皮細胞の形態、空腸、回腸での蛍光デキストランの取り込み、エンドソーム・リソソーム間の小胞輸送のマーカータンパク質の局在、特にオルガネラの酸性化が取り込みやミクロオートファジーへの影響について、野生型と変異型のマウス間の違い、プロトンポンプ阻害剤の存在下・非存在下の違い等を詳細に解析した。また、RNAseq、トランスクリプトーム、プロテオームの手法による解析の準備も進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、ミクロオートファジーの過程について、小腸のexplantの培養系のみならず、経口投与の系も用いて、空腸、回腸での蛍光デキストランの取り込みにおける遺伝子欠損マウスと野生型マウス間の違い、プロトンポンプV-ATPase阻害剤の存在下・非存在下の違いについて詳細に解析した。さらに、RNAseq、トランスクリプトーム、プロテオームの手法による解析の準備も進めつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
新生仔の小腸は活発にエンドサイトーシスをしている一方、生後2〜3 週令の仔ではエンドサイトーシスは顕著に低下して巨大リソソームも消失する。近年、この形態的・機能的な変換は遺伝学的にプログラムされており、転写因子により支配されていることが明らかにされた。小腸上皮のタンパク質発現変化を解析すると同時に、Blimp1以外の転写因子やオルガネラ膜ダイナミクスに関わる因子を、トランスクリプトーム、プロテオームの手法によって詳細に解析し、ミクロオートファジーを支える分子機構を明らかにする。
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