プラチナ系抗がん薬による腎障害回避を目的とした新規尿中バイオマーカーの臨床応用
Project/Area Number |
21K06662
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 貴明 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (30396676)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | L-FABP / 急性腎障害 / バイオマーカー / プラチナ系抗がん薬 / 腎障害 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、プラチナ系抗がん薬を用いた化学療法を受けた患者の検体を用いて血清Cre、血清シスタチンCを測定し、同時に患者の尿検体を入手して尿中L-FABP、尿中Cre(補正用)を測定する。これらのデータを基に従来通りの副作用モニタリングと、尿中L-FABPを活用した副作用モニタリングではどちらの予測精度が高いかを検証し、尿中L-FABの腎機能変動予測バイオマーカーとしての副作用モニタリングおよび薬物投与設計における有用性について検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
さまざまな領域において医学、薬学発展が進み、薬についても新規の作用機序を持つ画期的な医薬品が相次いで開発される中、いまだ多くのがん化学療法に古典的な抗がん薬であるシスプラチン(CDDP)などのプラチナ系薬剤が用いられている。プラチナ系抗がん薬の投与を受けた患者の約1/3には用量制限因子となる急性腎障害(Acute Kidney Injury:AKI)を合併する。AKIは不可逆的な腎障害につながり、後の治療や予後に支障をきたす原因となる。よってAKIを未然に回避するためのバイオマーカーの実用化が急務である。そこで本研究では新たなバイオマーカーの候補としてL-FABP(Liver type fatty acid protein)に着目し、より早期の腎障害モニタリング法の開発を目指して着手した。 初年度であるR3年度はまず尿中L-FABPの取扱いについての注意点を明らかにするため安定性についての検討を実施した。まず、実際の患者検体を得た後の搬送、保管条件について検討するため、健常成人の尿を用いて尿サンプルを室温および保冷条件下に0~24時間置いた時の継時的なL-FABPの濃度変化を検討した。その結果、常温におけるL-FABPの安定性に懸念があると考えられ、尿検体について-80℃に保存することとした。 R4年度は患者検体を収集するため、主に食道がん患者を対象としてFP療法(シスプラチン+5FU)を施行する患者を抽出し尿検体および保険診療の範囲内で生じる血液残検体を入手した。コロナ禍による入院患者の調整や感染対策上の理由から検体採取に限界があり症例数は伸び悩んでいる。これら検体について、L-FABP、血清クレアチニン、尿中クレアチニン、血清シスタチンCなどの項目を免疫学的測定法により定量し解析を実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍による臨床業務の増大および入院患者数の調整により対象となる患者が減少したため
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き次年度も検体採取を継続して症例を蓄積し、研究を進めていく予定とする。 これに関しては感染症の状況は受けるものの病棟側とも相談して少しでも多く検体確保をするよう対策を協議していく。 また、研究成果の発表についても予定していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)