Network analyses of sensorimotor transformation by the novel fiber tract 'IPS-FG'
Project/Area Number |
21K06729
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48010:Anatomy-related
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山口 淳 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00314336)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 白質解剖 / 視覚誘導性動作 / 頭頂間溝 / 紡錘状回 / 楔前部 / functional MRI / Tractography / 神経束追跡法 (tractography) / resting-state fMRI |
Outline of Research at the Start |
申請者らはヒト脳の白質解剖により新規の連合線維束「IPS-FG」を同定した。本研究は申請者が同定した新規のヒト連合線維束「IPS-FG」の構造と機能を解明する。「IPS-FG」は、頭頂間溝(IPS)と側頭葉の高次視覚野である紡錘状回(FG)を結合する。頭頂間溝は、感覚野と運動野の中継地に位置し「感覚-運動変換」のハブであることから、「IPS-FG」は物体を見ながら把握(grasp)するなどの視覚誘導性動作へ関与するとの仮説が成り立つ。本研究は「IPS-FG」の解剖学的構造を解析し、その構造に基づく機能的解析を施行し、「IPS-FG」が担うと推測される視覚誘導性動作の神経基盤を解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、申請者の研究グループが報告した新規の連合線維束「IPS-FG」の構造と機能を解析するものである。連合線維束「IPS-FG」は、感覚野と運動野の中継地である頭頂間溝(IPS,intraparietal sulcus)と、側頭葉の高次の視覚野である紡錘状回(FG,Fusiform gyrus)を結合することから、その機能と考えられる視覚誘導性動作の神経基盤を解明する。具体的な本研究の計画概要は、①「解剖学的構造」(構造的ネットワーク)を明らかにし、それに基づき②「神経機能」(機能的ネットワーク)を解明する。それを踏まえ「IPS-FG」の視覚誘導性動作への関与を検証する。 当該年度は、昨年度に引き続き①「解剖学的構造」(構造的ネットワーク)の解析を行った。拡散強調MRI画像による神経束追跡法(Tractography)で「IPS-FG」の神経線維(streamline)を再構成し、頭頂間溝(IPS)と紡錘状回(FG)への投射部位を定量化することで、構造的結合性(Structural connectivity)を明らかにした。加えて、白質解剖によりヒト脳での認証(validation)を行った。更に、②「神経機能」(機能的ネットワーク)として、安静時ネットワーク(Resting state network, RSN)における「IPS-FG」の機能的結合性(Functional connectivity)を解析し、上述した構造的結合性と機能的結合性の相関性を解析した。その結果、著明な関連性は認めず、この解析結果は「IPS-FG」は安静時の機能は乏しいが、視覚誘導性動作に関与する可能性を示唆している。そこで、来年度以降に「IPS-FG」の視覚誘導性動作における役割を解析するため、現在、他研究施設とtask-based fMRIの共同研究を施行する準備を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、申請者の研究グループが報告した新規の連合線維束「IPS-FG」の構造と機能を解析するものである。本研究の計画概要は、①「解剖学的構造」(構造的ネットワーク)を明らかにし、それに基づき②「神経機能」(機能的ネットワーク)を解明する。それを踏まえ「IPS-FG」の視覚誘導性動作への関与を検証することである。本年度までに、①「解剖学的構造」は終了しているが、今年度は②「神経機能」(機能的ネットワーク)を依然として解析中である。「IPS-FG」の視覚誘導性動作における役割を解析するため、現在、他研究施設とtask-based fMRIの共同研究を施行する準備を開始している。具体的には、健常者20-30人の被験者をリクルートし、運動連想(Motor imagery)タスクによる機能的MRIを施行し、運動連想時における「IPS-FG」の視覚誘導性動作で活性化する脳部位を同定できると期待している。頭頂間溝(IPS)と紡錘状回(FG)の神経活動の同期性(Functional Connectivity)を定量化し、両者を結合する「IPS-FG」の構造的結合性(Structural connectivity)との相関性を解析して視覚誘導性動作への関与を検証する予定である。しかし、共同研究のための研究計画書や倫理審査申請書の作成に時間を要している。 更に、マウス脳梗塞モデルを用い、神経線維束の皮質投射の可塑性を分子生物学的に解析する実験系を確立するのに、予想以上に時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は、申請者の研究グループが報告した連合線維束「IPS-FG」の構造と機能を解明することである。連合線維束「IPS-FG」は、物体を見ながら把握(grasp)するなどの視覚誘導性動作へ関与すると推察され、本研究ではその構造と機能を統合的に解析し、視覚誘導性動作の神経基盤の一端の解明を目指すものである。本研究の計画概要は、①「解剖学的構造」(構造的ネットワーク)を明らかにし、それに基づき②「神経機能」(機能的ネットワーク)を解明する。それを踏まえ「IPS-FG」の視覚誘導性動作への関与を検証する。 本年度までに、神経束追跡法(Tractography)や白質解剖により連合線維束「IPS-FG」の構造的結合性(Structural connectivity)を明らかにした。更に機能的結合性の解析として、安静時神経ネットワーク(RSN)での構造的結合性と機能的結合性の相関性を解析した。 今後の研究推進方策として、視覚誘導性動作で活性化する脳部位を同定できる運動連想(Motor imagery) タスクによる機能的MRIを施行し、頭頂間溝(IPS)と紡錘状回(FG)の神経活動の結合性(Functional Connectivity)を定量化し、両者を結合する「IPS-FG」の視覚誘導性動作への関与を検証する予定である。更に、マウス脳梗塞モデルを用い、神経線維束の皮質投射の可塑性を分子生物学的に解析する実験系を確立し、神経画像と分子生物学的な手法を統合した解析系の礎とする。
|
Report
(2 results)
Research Products
(14 results)