Mechanisms of electric axon guidance: regulation of integrin activities by cell surface calcium
Project/Area Number |
21K06772
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
|
Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山下 勝幸 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20183121)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
|
Keywords | 電気的軸索誘導 / インテグリン / カルシウムイオン / 網膜神経節細胞 / 微小管 / 蛍光色素 / 鶏胚 / 電場 / galvanotropism / 鶏胚網膜 / 培養 / 細胞外マトリックス / カルシウム / 軸索ガイダンス |
Outline of Research at the Start |
発生期の網膜内には細胞外電位勾配が存在し、網膜神経節細胞の軸索はこの電場に誘導されて伸長・集合する。これまでにインテグリンと細胞外Ca2+が電気的軸索誘導のキー分子である証拠を得た。本研究で解明すべき点は、 ① 電場により軸索細胞膜近傍Ca2+が非対称に分布するか、 ② インテグリンが非対称に活性化されると微小管が非対称にstabilizeされるか、である。 そのために超高倍率共焦点蛍光撮像システムを構築し、細胞膜近傍Ca2+の動態と軸索内微小管の分布を解析する。本研究の学術的意義は、従来の常識を覆す軸索ガイダンスメカニズムの提起にあり、電場の応用により神経再生へ向けた新技術を創出する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度(2021年度)は軸索の細胞膜近傍でカルシウムイオンが非対称的に分布することを明らかにした。即ち、電場内ではカルシウムイオン流が生じ、網膜神経節細胞の軸索表面において陽極側では陰極側より多くのカルシウムイオンが集積することを、カルシウム感受性蛍光色素を用いた画像解析から明らかにした。インテグリンの細胞外ドメインにおいてリガンド結合部位にカルシウムイオンが配位するとリガンドとの親和性が低下し抑制性に活性制御される。従って、電場内では網膜神経節細胞の軸索に発現するインテグリンの活性は陽極側で低下し、陰極側では上昇すると考えられた。インテグリンが活性化するとPI3K-Akt経路を介してGSK3が抑制されることを既に明らかにした(18K06857報告書)。GSK3が抑制されると微小管が安定化されるので、電場内において微小管は軸索の陰極側でより安定化されると予想された。 当該年度(2022年度)は、微小管をラベルする蛍光色素(TubulinTracker Green)を用いて網膜神経節細胞の軸索内における微小管の分布を解析した。鶏胚から網膜を摘出し、網膜切片をMatrigel内で21時間培養して神経節細胞の軸索を伸長させた。次に電場内で3時間培養した後、蛍光染色した。その結果、軸索が陰極側へターンする部位において微小管は非対称的に分布することを明らかにした。即ち、微小管は陰極側に偏って分布した。これを定量化するために、asymmetry index (AI)を導入し、微小管の非対称分布を実証した。Nocodazoleで30分間処理した後も同様な結果を得た。これらの結果から、電場内で軸索がターンする場合、微小管は陰極側で安定化されることが明らかになった。軸索は安定化された微小管の方向へ伸長するので、電場内で軸索は陰極側へ伸長すると考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
超高倍率共焦点蛍光撮像システムが昨年度に引き続き有効に活用できたため、直径が1-2ミクロンの軸索内における微小管の分布を解析することが可能となった。さらに、これまでの結果を論文としてまとめることができ、本年度中に投稿できたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
1) 電場内における軸索の屈曲度合いを定量化し統計的に記述する。具体的には、蛍光色素でラベルした微小管の軸索内分布を屈曲ポイントにおいて計測し、「研究実績の概要」で述べたasymmetry index (AI) を複数の軸索について統計的に記述する。これらの定量化データを論文に追加する。 2) 電気的軸索誘導における軸索の屈曲に対するインテグリンの関与を定量的に実証する。具体的には、電流の通路を狭めたmicrochannel chamberを用いて電場を収束させ、この電場内で網膜切片を培養して神経節細胞の軸索を収束させる。軸索を蛍光色素でラベルし、軸索の収束角度と蛍光強度分布を計測する。これらの計測データを論文に追加する。 3) 令和5年度は当該研究課題の研究実施期間の最終年度にあたるため、投稿した論文の受理までのプロセスを完遂する。さらに研究期間全体の成果を学会発表する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)