Molecular Mechanisms of Potassium Channel Facilitation by Blockers and its Impact on Arrhythmias
Project/Area Number |
21K06812
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48030:Pharmacology-related
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
古谷 和春 徳島文理大学, 薬学部, 准教授 (40452437)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | イオンチャネル / 電位依存性カリウムチャネル / 薬物 / 不整脈 / 薬理学 / 構造モデル / 電気生理学 / 心臓 / カリウムチャネル / 遮断薬 |
Outline of Research at the Start |
心室不整脈誘発の副作用リスクのある薬剤が、心室筋細胞の活動電位後の再分極を担う電位依存性カリウムチャネルのhERGチャネルを遮断することが知られている。しかしその作用の詳細や不整脈との関連は十分理解されていない。本研究の目的は、薬物-hERGチャネル相互作用の分子機構を理解し、薬物のhERGチャネル遮断活性に起因する不整脈誘発機構をより正しく理解することである。そのために、実験と理論の両面から解析を行う。この研究は、薬物によるイオンチャネル機能制御の理解を深め、hERG遮断薬の不整脈誘発リスクを再評価し、医薬品開発にも貢献する成果が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
薬物誘発性不整脈の主要な原因は、薬物による心筋細胞の電位依存性カリウムチャネル(hERGチャネル)の遮断である。近年、hERG遮断薬として知られる薬物の多くはチャネルを遮断するだけでなく、電位依存的活性化を促進することが知られてきた。しかし、この薬理作用の機構は十分理解されていなかった。そこで本研究では、種々のhERG遮断薬がhERGチャネルの電位依存的活性化を促進する機構を機能的および構造的に理解し、薬物誘発性不整脈の予測に活用する方法を開発することを目的とした。 昨年度までに、hERG遮断薬は、チャネルが開口している間に、hERGチャネルのイオン透過経路にある中心腔と呼ばれる領域に侵入し相互作用することを示した。相互作用後にチャネルが閉じると、薬物はチャネル内部に閉じ込められる。そして、チャネル内部に閉じ込められた薬物は再開口を促すと考えられた。 最終年度である令和5年度には、hERGチャネル促進作用を発揮する薬物とhERGチャネルの相互作用の構造基盤を調べた。計算機で相互作用を予測し、中心腔の深部にある疎水性ポケットと呼ばれる領域のアミノ酸残基との相互作用が促進作用を発揮する薬物の特徴であると示唆された。薬物は疎水性ポケットに楔のように働き、開口を促進すると考えられた。この仮説の実証実験を行い、構造モデルの妥当性を示した。本研究成果を令和5年度中に論文発表した。 研究期間全体として、遮断薬によるhERGチャネル活性化促進作用の分子機構の理解が大きく進んだ。また、薬物の構造からhERGチャネルへの作用を定量的に予測し、さらに心室筋細胞、心組織の機能にどう影響し、不整脈発生のリスクとなるか評価するパイプラインの開発も行なった。最終年度には、本研究の集大成として、薬物のhERGチャネル機能制御と不整脈発生の関係に関するこれまでの知見を纏めた総説を執筆し、国際誌で発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(26 results)