22q11.2症候群特異的iPS細胞由来神経堤の病態モデルでのゲノム編集応用
Project/Area Number |
21K06831
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高崎 真美 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 開発研究員 (80392009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 洋平 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, チームリーダー (90780130)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 22q11.2欠失症候群 / 疾患特異的iPS細胞 / 神経堤細胞 / iPS細胞 |
Outline of Research at the Start |
ヒト22番染色体長碗q11.2領域の微細欠失を原因とする22q11.2欠失症候群は、先天性心疾患・胸腺低形成・特徴的顔貌・口蓋裂など多様な臨床症状を呈し、そのいくつかは発生初期に生じる神経堤細胞の異常に起因する。現時点で根本的治療法は存在せず、患者由来iPS細胞を用いた病態モデルの開発と創薬研究が期待される。 本研究では、複数の患者に由来する疾患iPS細胞より分化した神経堤細胞の特性解析を行い、22q11.2欠失症候群の病態モデルを確立する。 さらに、ゲノム編集技術を応用した遺伝子発現制御を試み、本疾患の特徴である症状の多様性や重篤度の個人差を生み出す責任遺伝子の同定を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで、Coriell Institute由来22q11.2欠失症候群患者線維芽細胞(GM05876、GM13325)より所属研究室にて樹立したiPS細胞株と、理研バンクより購入した22q11.2欠失症候群患者由来iPS細胞株(HPS1627、HPS2296)について独自に特性解析を行い、研究に資する品質の高い疾患由来iPS細胞株を準備してきた(Stem Cell Res. 2022, 61: 102744に発表)。 これらのうち、まず健常人由来iPS細胞株(WTc11)を用い神経堤細胞への分化誘導法の検討を行なった。誘導方法として、これまで報告のあるTGF-b阻害剤+GSK-3阻害剤添加条件と、研究代表者が独自に開発したTGF-b阻害剤+化合物X添加条件について比較した。フローサイトメトリーにて神経堤マーカーp75陽性細胞を解析したところ、GSK-3阻害剤添加条件よりも化合物X添加条件でのp75陽性細胞率が高く、陽性率は化合物X濃度依存的に上昇した。qPCRによる遺伝子発現解析でも、化合物X添加サンプルでの神経堤細胞マーカーTFAP2、SOX10の発現が既存条件と比較して同等レベル以上に上昇した。これに対し神経外胚葉マーカーPAX6の発現は、既存条件と比較して化合物X添加サンプルで強く抑制された。免疫染色によるタンパク質レベルの解析でも、化合物X添加サンプルにおいてPAX6陽性細胞はほとんど確認されなかったことから、この分化条件は神経堤細胞を高効率に誘導する優れた系であることが示された。 現在、化合物X添加条件にて疾患由来iPS細胞株での分化実験を行なっており、これまでに疾患株間での神経堤細胞への分化効率の違いを検出している。今後は、疾患iPS細胞株間での神経堤への分化効率の違いが何に起因するかを、網羅的遺伝子発現解析等の比較によって明らかにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
独自に開発したiPS細胞の神経堤細胞への誘導条件や、分化した神経堤細胞の定量化条件の最適化に時間かかったため、当初予定していた全トランスクリプトーム解析などの開始に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
神経堤細胞を高効率に誘導できる新規の系が確立できたので、22q11.2欠失症候群患者由来iPS細胞株(HPS1627、HPS2296、HiPS-GM05876、HiPS-GM13325)と健常者由来iPS細胞株を用い、神経堤細胞へ分化誘導実験を行う。 神経堤細胞特的表面抗原p75を指標に、神経堤細胞への分化効率に有意な差が見られた疾患由来iPS細胞株は、誘導初期に働く遺伝子の発現異常に原因があると考えられる。この特徴を示した株の網羅的遺伝子発現解析を行い、健常人由来サンプルと有意に発現量の異なる遺伝子を同定する。候補因子が絞られた後は、健常人由来iPS細胞でのノックダウン実験や疾患由来iPS細胞での強制発現実験等を行い、神経堤細胞分化を検証する。 神経堤細胞への分化効率に差が見られない疾患由来iPS細胞株は、分化した神経堤細胞自身の遊走能低下またはその後の分化能(末梢神経、骨、軟骨など)に異常がある可能性がある。この検証のため、分化誘導した神経堤細胞をp75を指標にフローサイトメトリーにて分取し、増幅後に神経堤細胞の遊走能を評価する。分化能に関しては、末梢神経、骨、軟骨への分化実験を行い、健常人由来iPS細胞と比較する。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)