Project/Area Number |
21K06913
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
吉澤 佐恵子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40581707)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 心アミロイドーシス / ATTR-wtアミロイドーシス / 剖検 / 心筋生検 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、中高年の剖検心を用いた検討により、①本邦におけるトランスサイレチン型心アミロイドーシスの頻度を検証し、②初期病変の病理学的特徴と進展様式を明らかにするとともに、③臨床的あるいは病理学的に診断に至らなかった症例の割合、臨床背景、組織所見を検証する。さらに、心筋生検施行症例の中で、臨床的に予見しなかったアミロイド沈着がみられた症例を解析し、どのような症例が見逃されやすいかを臨床病理学的に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
社会の高齢化により心不全患者が急増し、心不全パンデミックとして大きな問題となっている中、高齢者における難治性心不全の原因疾患として心アミロイドーシスが注目されている。ATTR型心アミロイドーシスは、新規治療薬の登場により治療介入が可能となったこともあり、積極的に鑑別疾患に挙げて精査を進める気運が循環器内科診療において高まっている。一方で、心アミロイドーシスは心不全を発症する前には臨床診断が難しいという側面もあり、潜在的には診断に至らない症例が一定頻度存在すると予想される。しかしながら、本邦における疾病頻度に関するデータは少なく、早期病変の特徴や進展様式についても不明な点が多い。 本研究では、本邦におけるATTR心アミロイドーシスの疾病頻度と、心不全発症前の早期病変の特徴と進行様式を明らかにすることを目標とし、当院における病理解剖症例における検証を進めている。50歳以上の症例を対象に心臓パラフィンブロックから組織標本をあらたに作製し、年齢ごとのATTRアミロイド沈着陽性率を順次検証した。Preliminaryなデータではあるが、60歳代では約1%未満、70歳代では10%未満、80歳代では約10%、90歳代では約半数にATTRアミロイド沈着が認められた。70歳以上では、潜在的な心アミロイドーシスに注意を払う必要があると思われる。 また、病理解剖の診断に際して、病理医にアミロイド沈着が見逃されているケースが散見され、病理医への啓発も今後の重要な課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和5年度は、研究代表者の事情(病理診断業務や教育業務の増加、他研究者のサポート、アミロイドーシス病型分類コンサルタント業務等)により研究時間を思うように確保できず、予定していた課題を遂行することが叶わなかった。令和6年度は、学会発表や論文化につながる研究成果を得ることを目標に研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究時間を捻出し、データの解析および集約を進めていく所存である。
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