Construction of Deep Learning Model for Determining Histological Treatment Effect after Neoadjuvant Therapy of Lung Cancer
Project/Area Number |
21K06923
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉澤 明彦 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80378645)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 深層学習 / 肺癌 / 術前補助療法 / 病理組織学的効果判定 / HE染色 / Whole slide image |
Outline of Research at the Start |
肺癌は罹患率,死亡率ともに最も高い悪性腫瘍である。術前補助療法(ネオアジュバント療法:以下NAC)を受ける患者は昨今の治療薬の進歩に従い増加してる。その治療効果判定は採取された組織材料を病理医が顕微鏡で観察し判定しているが,標準化できているとはいえない。本研究では,NAC後切除肺から作成したデジタル病理画像を用い,人工知能を基盤とした客観性のあるNAC後組織学的効果判定モデルの構築を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本検討は,術前補助療法(ネオアジュバント療法:以下NAC)後切除された非小細胞肺癌症例の治療効果判定に関して,デジタル化された切除病理組織材料(Whole slide image: WSI化)を用い,人工知能(特に深層学習)モデルを構築,その標準化をめざすことを目標としている。 初年度はNAC後非小細胞肺癌切除症例を抽出し,パイロットスタディとして単一症例での人工知能モデル(CNNモデル)の構築のためのアノテーション作業(3クラス:非腫瘍成分,腫瘍床,残存腫瘍成分),およびネットワークとしてResNet50を用い評価を行った。結果,感度はそれぞれ0.92, 0.86, 0.82と比較的良好な結果が得られた。 当該年度は,初年度の検討を踏まえ,対象となる申請者の施設におけるNAC後非小細胞肺癌切除症例を全例抽出,学習症例とテスト症例にわけ,学習症例に関しては腫瘍床となるHE染色染色スライドを抽出,デジタル化した。同学習症例には,病理医が初年度同様,3クラスでのアノテーション作業を行った。また,ネットワークとしては,申請者らが構築したより病理診断に適したネットワーク(適応的重み付けマルチスケールパッチモデル)を用いた。結果,学習症例では,病理医の判定した結果に対して,構築したCNNモデルは非常に精度高く,ROC曲線におけるAUC0.9以上を持って,3クラスを判定することができた。次に,テスト症例を用いて,CNNモデルによる判定結果を算出,別途評価した病理医の判定との対比を行った。ここでも,十分な精度をもって,病理医の判定と一致していることが判明した。最後に,構築したCNNモデルにてMPR(Major Pathological Response)に達した症例と達していない症例を分け再発予後について検討したところ,統計的に有意な差を持って予後が推定されることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に従って,以下のように進めた。 1)対象症例の抽出とデジタル化:京大病院に非小細胞肺癌でNAC後切除された症例を抽出(2005年~2019年,全125例),各症例のHE染色を収集,病理学的再評価として腫瘍床のガラススライドを選択,さらに腫瘍残存量の判定(病理医2人による)を行った。また,同ガラススライドをデジタル化(WSI化)した。 2)学習データの策定とCNNモデルの構築:前年度のパイロットスタディにてCNNモデルの有用性が示されたことより,対象症例を学習症例とテスト症例に分け,学習症例にアノテーション作業を行った。アノテーションは,パイロットスタディと同様OpenSlide(ASAP)ソフトウェアを用いて,1)非腫瘍成分,2)腫瘍床,3)残存腫瘍成分に分けた。ネットワークとしては,申請者らが構築した病理診断に適した,異なる視野の画像で学習した複数の畳み込みニューラルネットワーク(適応的重み付けマルチスケールパッチモデル)にてモデルの構築を行った。 3)CNNモデルの精度とテスト症例での評価:構築したCNNモデルの精度につき検討した。結果,精度と平均F1スコアは、それぞれ0.859と0.805であった。次にテスト症例を用いて,構築したCNNモデルの有用性を検討した。結果、WSIあたりの精度、WSIあたりの平均F1スコア、症例あたりの精度、症例あたりの平均F1スコアは、それぞれ0.980、0.975、0.986、0.985であった。また、WSIあたりのROC曲線下面積は0.997、症例あたりのROC曲線下面積は0.999であり,何れにせよと精度の高いCNNモデルの構築に成功した。また,MPR到達症例と非到達症例に分け,再発予後につき検討したところ,有意にMPR非到達症例において,予後不良であることが示された(p<0.001)。 以上,概ね当該年度の検討は順調にすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度までの検討で,構築したCNNモデルは十分臨床に対応可能であることが示された。 現在のNAC後非小細胞肺癌切除症の評価としては,腫瘍床および残存腫瘍を同定し,その残存腫瘍量を算出するのが標準的である。一方で,腫瘍床における非腫瘍領域,即ち壊死や線維化など間質成分に着目した検討は少ない。そこで,各症例において腫瘍床における非腫瘍領域に関して,関心領域 (region of interest: ROI)として抽出し,パッチベースでクラスタリングを行い,再発,非再発というパラメータと比較を行い,残存上皮性成分以外にも着目すべき成分につき,検討を行う。 また,構築したCNNモデルの課題として,ドメインアダプテーションが上げられる。即ち,病理医が評価するHE染色は全世界共通の染色法ではあるが,施設によってその色調,コントラストはまちまちであり,同一施設においてCNNモデルがよい結果を出せたとしても,別の施設でのHE染色からのWSIにて同じ結果がでるとは限らない。この点を検討し,どういった対策が可能かも検討を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)