炎症抑制能を有する腸管上皮間リンパ球の分化誘導機構の解明
Project/Area Number |
21K07084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大野 恵子 慶應義塾大学, 保健管理センター(日吉), 助教 (50645611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筋野 智久 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40464862)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 腸管上皮間リンパ球 / 転写因子 / 炎症性腸疾患 |
Outline of Research at the Start |
炎症性腸疾患(IBD)は腸管に慢性炎症をきたす疾患であり、本邦でも増加の一途を辿っている。腸管バリアの最前線として腸管上皮間リンパ球が存在し、近年、炎症抑制能を有するT細胞集団が存在することが明らかになっており、IBD患者では減少することが報告されている。そこで本研究において、炎症抑制性腸管上皮間リンパ球の分化誘導機構を解明し、IBDに対する新たなアプローチの治療開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease;IBD)は、慢性消化管炎症をきたす疾患であり、本邦でも増加の一途を辿っている。腸管粘膜には炎症励起に関与するヘルパーT細胞と、炎症抑制に関与する制御性T細胞が存在するが、これらの免疫細胞のバランスが腸管免疫の恒常性維持に重要であり、腸管免疫の恒常性の破綻がIBDの病態の一つとして考えられている。近年、腸管上皮間にCD4とCD8αを両方発現するユニークな細胞集団(CD4IEL)が存在し、炎症抑制能を有し、IBD患者で減少することから、CD4IELの分化誘導機構の解明がIBDの新規治療開発に重要であると考えられる。CD4IELの分化にはレチノイン酸、TGFβ、IFNγなどのサイトカインや腸内細菌の存在が必須であり、それらのシグナルにより誘導されるThPOKの減弱とT-bet, Runx3の上昇など転写因子の発現変化が必要である。一方で、なぜCD4IELが腸管上皮間のみでしか観察されないのかは不明である。近年、2光子顕微鏡の使用により、腸管内における免疫細胞の局在、動態を解析することができるようになっており、本研究では、腸管上皮間CD4IELの動態を含め、分化に関わる詳細な制御機構を明らかにすることを目的として検討を行った。 腸管にホーミングするにはT細胞はCCR9、α4β7といった因子を発現しており、腸管内のT細胞を中心にCCR9、α4β7の発現を解析した。腸管粘膜固有層内におけるCCR9、α4β7の発現は高かったものの、腸管上皮内に存在するT細胞での発現は減弱していた。さらに興味深いことに、腸管内において粘膜固有層、腸管上皮内を往来できる制御性T細胞においては発現が維持されていることを見出した。また、腸管上皮間リンパ球のsingle cell RNA-sequence解析を行い、CD4IELの分化過程における遺伝子発現解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腸管上皮間CD4IELの分化や免疫細胞の動態に関わる各種遺伝子発現を解析し、抽出された複数の遺伝子を特異的に欠失したマウスを作成し、CD4IELの分化について検討した。また、同マウスの細胞を用いてsingle cell RNA-seqを行い、CD4IELへ分化する過程における遺伝子発現の解析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目最終年度となる本年度は、ヒト腸管手術検体のサンプル回収を継続し、マウスで得られた知見と比較検討を行う。腸管上皮間CD4IELの分化や免疫細胞の動態に関わる各種遺伝子を特異的に欠失、もしくは強制発現したマウスの細胞を用いて、2光子顕微鏡を用いて免疫細胞の動態を検討するとともに、in vitroでCD4+CD8a+T細胞を分化させる実験を行うことで、in vivoと同様の結果が得られるかどうかを検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Single-cell transcriptomics of human gut T cells identifies cytotoxic CD4+CD8A+ T cells related to mouse CD4 cytotoxic T cells2022
Author(s)
Tanemoto Shun,Sujino Tomohisa,Miyamoto Kentaro,Moody Jonathan,Yoshimatsu Yusuke,Ando Yoshinari,Koya Ikuko,Harada Yosuke,Tojo Anna Okuzawa,Ono Keiko,Hayashi Yukie,Takabayashi Kaoru,Okabayashi Koji,Teratani Toshiaki,Mikami Yohei,Nakamoto Nobuhiro,Hosoe Naoki,Ogata Haruhiko,Hon Chung-Chau,Shin Jay W,Kanai Takanori
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Journal Title
Frontiers in Immunology
Volume: 13
Pages: 977117-977117
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Intracellular metabolic adaptation of intraepithelial CD4+CD8αα+ T lymphocytes2022
Author(s)
Harada Y, Sujino T, Miyamoto K, Nomura E, Yoshimatsu Y, Tanemoto S, Umeda S, Ono K, Mikami Y, Nakamoto N, Takabayashi K, Hosoe N, Ogata H, Ikenoue T, Hirao A, Kubota Y, Kanai T.
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Journal Title
iScience
Volume: 25
Issue: 4
Pages: 104021-104021
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research