代謝ストレスにより誘導される新規肝がんモデルの作製と機能解析
Project/Area Number |
21K07135
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
岡田 斉 近畿大学, 医学部, 教授 (20280620)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 代謝制御 / 発がん / がん / 代謝異常 / 代謝 / 組織微小環境 / エピジェネティクス |
Outline of Research at the Start |
近年、生活習慣病に強く関連する非アルコール性脂肪肝炎が原因とされる肝がん症例が世界的に増加傾向にある。本研究では申請者が新規作成した肝がんモデルを用いて、代謝性肝障害により誘導される発がん機序の詳細を検討する。また、新規肝がんモデルから得られるデータとヒト肝がん臨床データを比較することで、代謝ストレス、炎症により誘導される発がん機構の新たな分子基盤を明らかにし、肝がんの新規治療と予防法の開発に繋げる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
BAT3は、ヒト主要組織適合遺伝子複合体(MHC)領域の網羅的シーケンスの過程で、ヒト染色体6番のMHC classⅢ領域に存在するBAT1-BAT5と命名された遺伝子クラスター内に存在する機能不明な遺伝子として同定された(Science 1989, PNAS 1990)。BAT3は細胞質および核内に局在するが、申請者はDNA損傷刺激等により局在が変化することを報告した。これまで、BAT3はアポトーシス制御、TP53の翻訳後修飾、プロテアソーム機能、分子シャペロン、免疫応答制御に関与するという報告がなされている。これらの一連の報告は、BAT3が、癌化を制御する生体内での細胞外微小環境の制御に重要な役割を果たしている可能性を強く示唆している。実際、網羅的ヒトゲノム解析により、BAT3変異が大腸がん、肺がんのリスクファクターとなることが示唆されている。しかしながら、その分子機序についての詳細は不明であり、個体レベルでの解析は報告が無い。 個体レベルでの発がん機序を明らかにする目的で、独自に組織特異的Bat3ノックアウトマウスを樹立した。これまでの予備データに基づき、肝細胞特異的Bat3ノックアウトマウスを作成し、Bat3の欠損が肝がんの発症、進展に与える影響を解析している。これまで、Bat3欠損が肝癌の発症リスクを上昇させること、また、発癌が高脂肪食摂餌により加速されることを見出している。網羅的遺伝子発現解析、生化学的解析によりBat3欠損特異的に影響を受ける新規標的を見出し、新たな解析ツールの開発、表現系解析を継続している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度のマウスのコロニーの管理、組織特異的ノックアウトマウスを用いたがんモデル作成と表現系解析を継続している。昨年度から進めてきたがん誘導実験が順調に進行し、解析に必要な検体を収集することができた。また、昨年度行った肝がん発症前の網羅的遺伝子発現解析に続き、がん組織において網羅的な遺伝子発現解析結果を得ることが出来、当初予想していた発がん機序に新たな知見を加えることが可能となった。新規発がん機序について、現在、多角的アプローチによる解析を継続中である。また、これらの解析を補完する為の組織解析、生化学的解析も進行中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
がん組織における網羅的遺伝子発現解析から得られた情報に基づき、新たな遺伝子変異を導入したマウス発癌モデルの作成を行う。網羅的遺伝子発現解析情報から、タンパク質の相互作用の解析を行う予定としている。また、より詳細な組織学的、生化学的解析を予定している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(15 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Copper promoters tumorigenesis by activating the PDK1-AKT oncogenic pathway in a copper transporter 1 dependent manner2021
Author(s)
Guo J, Cheng J, Zheng N, Zhang X, Dai X, Zhang L, Hu C, Wu X, Jiang Q, Wu D, Okada H, Pandolfi PP, *Wei W
-
Journal Title
Adv. Sci.
Volume: 8
Issue: 18
Pages: 2004303-2004303
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-