Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
現在、多数の変異が蓄積した悪性腫瘍における免疫抑制機構については多くの知見が集積している一方、発がんの初期段階でがん免疫がどのように始動するのか、そのタイミングやメカニズム、さらにがん免疫の始動に関わる免疫細胞等はほとんどわかっていない。研究代表者は、がん免疫を始動する細胞として組織常在性マクロファージに着目し、その役割を解析するため、乳腺オルガノイドを用いた新しいモデルシステムを構築した。このモデルシステムでは、CX3CR1-GFPマウス由来の乳腺オルガノイドに、レンチウイルスベクターによってtdTomato-P2A-oncogene配列を導入する。それにより、組織常在性マクロファージをGFP+、変異細胞をtdTomato+として可視化することができ、両者のinteractionを経時的に解析することを可能にした。これまでHRasG12V, Twist, p53DD(ドミナントネガティブ変異体)についてウイルスベクターを作製して解析を進めた結果、組織常在性マクロファージがHRasG12V変異細胞を認識し、貪食することが明らかになった。一方、Twist, p53DDなどの変異細胞については、顕著な反応はみられなかった。当該年度は、組織常在性マクロファージによるHRasG12V変異細胞の認識システムを明らかにするため、Eat meシグナルであるPhosphatidylserine(PS)の細胞膜外側への露出を検討した。PSの検出には、PSに結合するAnnexinV-FITCを用いた。その結果、HRasG12V変異細胞では、AnnexinV-FITCの輝度が有意に上昇しており、組織常在性マクロファージはHRasG12V変異細胞のPSを認識して貪食していることが示唆された。
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