Project/Area Number |
21K07588
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
想田 光 山形大学, 医学部, 講師 (30523162)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | ゲル線量計 / 重粒子線 / 3次元線量分布測定 / LET依存性 / 回転ガントリー |
Outline of Research at the Start |
重粒子線治療は線量分布の集中性が高く周囲の臓器に影響を与えにくいが、治療を安全に行うには治療計画通りに照射されていることを検証することが重要である。この研究では、3次元的な線量分布を測定できるゲル線量計を用いて、重粒子線の線量を正確に、かつ高い分解能で測定する手法を開発する。重粒子線に適したゲル線量計の作製手法や、ゲル線量計の重粒子線に対する感度の補正方法を確立し、3次元的な線量分布を1mm程度の高い分解能で正確に測定することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに実施した研修や予備検討に従ってPAGAT型ポリマーゲル線量計作製機材および材料の選定を行い、山形大学医学部東日本重粒子センター内にホットスターラー・電子天秤・保冷庫などの機材の整備を行った。また、ゼラチン、アクリルアミド、N-Nメチレンビス、THPC等の薬品類の調達及び安全取扱のための設備整備を行い、ゲル線量計の試作を行い照射試験が可能となる環境を整えた。重粒子線治療装置はイオン源・電源・電磁石等の何度かの大規模トラブルを経験したが、これを通じて電源、イオン源ガスの予備品などの整備を行い安定したビーム供給ができるよう体制を強化した。また、ガントリー多数角度でのビーム軸の変位を高速に補正し、高い精度を保って照射を継続できる手法を確立した。また、他機関との共同研究を通じて様々なビーム照射条件の開発を行い、超低強度ビームや通常の10倍以上にビームサイズを拡大した特殊条件での照射などを実施し、線量率依存性や粒子密度依存性を再現性良く定量的に測定するための条件を整えた。これらの研究の進展について、日本加速器学会、日本医学物理学会、日本放射線腫瘍学会、International Conference of Ion Sources、ビーム物理研究会等で発表を行い、医学物理分野だけでなく加速器分野からも関心を集め、装置の運用のための専門的な助言を得た。加速器を含めた重粒子線治療装置のコミッショニングに関する論文をJ. Phys. Conf. Ser.誌に投稿し、掲載が決定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021-2022年にかけてコロナ禍によりゲル線量計作製装置の見学などができなかった分の遅れが影響しているが、その影響がなくなった後は順調に進展しており、1年間の期間延長により当初の目標に到達できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度に入ってポリマーゲル線量計試作・照射試験を開始しており、これらを本格化させて重粒子線の測定に最適な条件を探索するとともに、LET依存性の測定に向けた準備を行っていく。修士課程1年の学生が研究協力者として加わることになり、その指導を通じてゲル線量計自体の理論的な理解も深めながら研究を進めていく予定である。
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